退職勧奨、PIP、賃金減額、いじめやハラスメントなどで困っていませんか?そんなときは組合に相談しましょう。上の「ご意見ご感想」リンクをクリックしてメールで送るか、平日なら右のボタンで相談窓口へご連絡を。
相談窓口

10年前の注意メールで解雇

10年前の注意メールで解雇
-ロックアウト解雇撤回裁判での解雇理由-

 ロックアウト解雇裁判で会社が示した解雇理由は、なんと10年前に起こった些細なことでした。
 2013年にロックアウト解雇されたAさんに対する解雇理由の1つは、2003年(2013年ではなく、さかのぼること10年前!)に所属長からあった業務上の注意メールでした。しかも、その内容は「翻訳における不自然な表記及び表記の不統一について指摘を受けた」という些細なものでした。もちろん翻訳は、自然な表記を心がけ、表記は統一するべきですが、会社は、これだけのミスで解雇理由になるというのです。解雇した後付けで、理由をこじつけたとしか考えらません。
 さらに2005年と2006年の苦情メールも証拠として提出してきましたが、こんな古い事実を持ち出さないと解雇理由を説明できないのです。
 また2014年にロックアウト解雇されたBさんに対しても、2006年のPBC評価を持ち出すなど8年も前のことを、口実にしています。
 これらのことから会社の考えは異常としか思えませんが、このことから解雇の本質がわかります。
 10年間、会社に在籍して一度も上司から注意を受けたことのない社員が何人いるのでしょうか。
 社員の皆さん、「10年前の所属長の注意メールで解雇」をどう思いますか?こんなことがまかり通れば、一人残らず解雇しようと思えば解雇できてしまうことになります。

■ロックアウト解雇撤回裁判証人尋問スケジュール
 1次・2次証人尋問日程決定
  会社証人決まり、年内にも判決へ!1次・2次証人尋問日程決定

 

会社1Qリストラを否定せず【団交報告】

会社1Qリストラを否定せず

【団交報告】  -内容についての協議を拒否-

 組合は2月3日に団体交渉を行い、会社にプロジェクト・クロームの内容・背景・目的について協議を求めました。会社は「貴組合のご要求に応じる考えはありません」として、回答を拒否しましたが、RAについては否定しませんでした。

団交の内容

 1Qリストラの内容について説明してほしい。
 スケジュール、対象部門、事前協議など組合の要求に応えるつもりはない。
 回答拒否の理由を説明して欲しい。
 回答拒否ではなく、要求に応えるつもりはない。
 要求に応じられないなら、理由をききたい。
 個々の社員のキャリア・処遇は、個別に所属長と話し合うものである。全体は把握していない。
 米IBMがプロジェクト・クロームを発表している。会社として説明して、初めて誠実な団体交渉といえる。
 グローバルなアナウンスがあっても、日本のことは回答いたしかねる。
 それなら回答拒否だ。
 組織改編の大きさはブランド毎に異なる。日本に一律比率で来る物ではない。
 それは一般論である。
 事実である。
 回答は組合と事前協議する気は無いということか。
 ご要求には応じられないということだ。
 なぜ応じられないのか、理由を聞いている。
 会社の考えである。また個々の社員については、バジェットがある場合、所属長が様々なオファーをすることはある。
 退職強要、解雇などを行わないことも応じないということか。
 「やらないことを約束しろ」という要求なら答えられない。リストラを行っている事実はない。
 我々は一般論を聞いているわけではない。具体的に聞いている。
 退職強要などを行っている訳ではない。全体について「行わないこと」という要求には応えられない。

IBM各国の状況

 組合が入手した情報によれば、IBM各国の人員削減数は次のようになります。
 オーストラリア:400
 インド:5000
 フランス:700
 韓国:250
合計6350人が削減される模様です。フランスIBMの規模は9700人と、日本IBMよりやや小さい規模なので、日本IBMの削減数は800人規模かと思われます。
 2014年3月、会社は団交で回答拒否した翌労働日にロックアウト解雇を行いました。この例を見てもわかるように、会社が回答しないことが、RAを実施しないことにはなりません。警戒が必要です。

今後の予想

 会社はPBC評価を悪用してリストラを行ってくると予想されます。まず、低評価を理由としたPIP(業績改善プログラム)を実施します。PIPの実態は、業績改善とは名ばかりで、毎週の面談で別のキャリアすなわち転職ばかり勧められることでしょう。
 4月には再び賃金減額が行なわれるでしょう。賃金減額を通告された人には「今のうちに辞めれば退職加算金が有利だ」と再び退職勧奨が行われるでしょう。社員の皆さん、一人でたたかうのは難しいです。上司が変なそぶりをみせたら、すぐに組合に相談してください。

稼働率80%で能力不足?

稼働率80%で能力不足?
  -驚くべき解雇理由-

 会社は2013年に解雇され提訴しているAさんの解雇理由を準備書面として提出して来ましたが、その内容は驚くべきものでした。

◇稼働率目標は必達?

 2012年の稼働率目標が91.0%であるのに対して、Aさんの稼働率が80.4%であり、「目標を大幅に下回ったため解雇した」としています。そしてPBCの目標の1つであるはずの稼働率が準備書面では「最低限の必達目標」とされています。これでは稼働率目標を下回った社員はいつでも解雇できることになります。

◇有給休暇全部消化したら解雇?

 そこで組合は、もしAさんが年次有給休暇をすべて取得していた場合、会社が目標としている91.0%の稼働率に届くのかを問題として裁判所に提起しました。
 すると、会社の答えはAさんが年次有給休暇をすべて取得した場合、稼働率は79.7%になるというものでした。
 もし、この稼働率を上回る稼働率の人を解雇したとしたら、事実上、年次有給休暇を取得したことを能力不足解雇の評価根拠事実とすることになり、労働基準法39条に反することになります。これは絶対に許されないことです。
 Aさんの稼働率は上記のように80.4%でした。会社の行為は明らかに労働基準法39条違反ということになり、とうてい許されるものではありません。

◇稼働率80%で解雇許されるのか

 組合の指摘に対して会社は「Aさんの部署は相対的に忙しく、稼働率が高い」「他の社員は目標を達成している」と反論してきました。しかし、相対的に忙しいことが分かっているなら、全員が有給休暇を全て取得できる稼働率まで目標を下げられるように、人員を増やすべきです。社員の残業に期待するべきものではありません。
 またAさんはメンタル疾患を患っており、無理がききません。その中で頑張ってきました。しかしAさんの所属長はそれを知っていながら、無視してきました。病気のため少しパフォーマンスが低くなったとして解雇されたのです。
 稼働率対象の社員の皆さん、「稼働率80%で解雇」をどう思いますか?

障害者法定雇用率 5年連続未達成…

障害者法定雇用率
  5年連続未達成…

 厚生労働省に障害者の雇用状況について情報開示請求を行い組合が調査した結果、日本アイ・ビー・エムは5年連続で障害者の法定雇用率を達成せず、社会的責任を果たしていない状況が明らかになりました。

障害者雇用状況毎年報告求める

 厚生労働省では、障害者雇用促進法に基づいて、身体障害者または知的障害者の雇用義務がある事業主などから、毎年6月1日現在の障害者の雇用状況について報告を求めています。

 民間企業、国、地方公共団体は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、法定雇用率に相当する数以上の障害者を雇用しなければならないとされています。56人以上規模の民間企業では、2013年4月から1.8%から2%へ引き上げられました。

情報開示請求してみると

 実態を調査するため、組合は、厚生労働省に情報開示請求を毎年行っています。その結果、右下表のように、日本アイ・ビー・エムは2010年以降5年連続で障害者の法定雇用率を達成できず、社会的責任を果たしていない状況が明らかになりました。
 日本アイ・ビー・エムの障害者法定雇用率2%に対する不足数55人は、東京都内に本社を置く労働者数1000人以上の民間企業1401社のうち4位の悪さです。2013年は1370社中6位の悪さでした。
 「20代、30代の障がい者向けインターンシップ・プログラム」が今年3月から始まります。しかし、雇用の不安がなく、安心して働くことができる環境があってこそ、その先に、法定雇用率の達成があるのではないでしょうか。

2260号-IBM障害者雇用状況

* 短時間常用者数は、0.5人として数えるため。
◇法定労働者数について: 雇用する常用労働者に占める身体障害者・知的障害者・
精神障害者の割合が法定雇用率)以上。「常用労働者」とは役員、臨時雇用者、
別事業者への出向は含まない。別事業者からの派遣は含む。

GTS 世界で4千人弱削減

GTS 世界で4千人弱削減
  日本では10%の人員削減か

 米IBMは現地時間1月20日、決算を発表しましたが、その中にリストラ費用が計上されていました。GTSで3億ドル、GBSで1億ドル、SWGで1億ドルです。2014年中にこれらリストラ費用が使われた形跡が無いため、組合では2015年に繰り越して使われると見ています。
 組合が入手した情報によれば、GTS部門は1Qに全世界で4000名弱のRA(人員削減)を行なう模様です。この計画は「プロジェクト・クローム」と呼ばれます。今までの経験から、日本IBMには10%程度の目標が下りてくると予想されますので、日本のGTSでの削減目標は400名弱になると思われます。これはGTS部門に所属する社員のおおよそ10%に相当します。
 退職強要事件裁判から、会社は目標の3倍程度の社員に声をかけることがわかっています。すなわちGTSの30%の社員に退職勧奨の声がかかることが予想されます。
 新年にジニー・ロメッティーCEOが発表した大胆な部門再編はGTSに限りません。他の部門でも大きな再編が行なわれるため、GTS以外の部門でもRAが行なわれる可能性があります。
 1月22日付Web版Forbesの記事によれば、プロジェクト・クロームはもっと大規模で、IBM全体の26%の人員が削減されるとの観測もあります。

退職勧奨への対応(方法)
1.退職を勧められたら
 「私は辞めません」言いましょう。退職を勧められたら、すぐに組合に相談してください。一度断っても何度も退職を勧めることがわかっています。われを失って、カッとなってはいけません。会社はそれを狙っています。
2.「転職支援会社に行ってみないか」と言われたら
 退職する気が無いのなら、絶対に行ってはいけません。退職する気があると見なされます。
3.「あなたの評価は悪くなる」と言われたら
 将来の評価について断定的な言い方をして、脅迫することはパワハラです。すぐに組合に相談してください。
4.「あなたの仕事は無い」と言われたら
 会社には雇用責任があります。適切な仕事をアサインするのは会社の責任です。あなたを辞めさせたくてこのようなことを言っているのです。組合を通して適切な仕事のアサインを会社に要求し団体交渉することができます。すぐに組合に相談してください。

??

転籍・出向を断る6ヶ条
1.「転籍・出向」してもらいたいと言われたら
「私は行きません」とキッパリ答えましょう。「考えてみます」と答えると、責めたてられたり、断りにくくなります。
2.「今のうちに行った方がいい」「仕事は確保されるし、定年過
ぎても働ける」と言われたら
「私はIBMに入社したのです」「定年までIBMで頑張ります」と答
えましょう
3.「転籍・出向を断っても業務命令で行かされるのでは」と思っ
ている人には
転籍・出向は、別の会社で働くことになりますから、「本人の同意」なしに業務命令で行かせることはできません。特に転籍については、IBMを辞めることになりますからなおさらです。
4.どう答えたらよいか、わからなくなったら
「とにかく私は行きません」と答えて、あとは黙っていましょう。
5.「短気は損気」
「こんなにうるさく言われんだったら、もう行ってやる」とカーッとならいよう、奥さんや子どもさんの顔を思い起こし、頑張りましょう。
6.不安になったら
一人だけで思いつめず、なんでも組合に相談して下さい。私たちは、みなさんと一緒に考えサポートします。

??

PIPを提案されたら
 PIPとは、いわゆる「改善計画」と言われるもので、一般的には「目標管理シート」のように題されたフォームを提示される場合が多いです。目標として提示されるものは、ほとんどの場合、一見簡単そうに見えるものがほとんどです。例えば、「コミュニケーション力の改善」など。でも、これを簡単に考えてはいけません。会社の目的は、あなたの「業務改善をした」という証拠を残すことです。達成したかどうかは関係ありません。それを受け入れて改善する必要があったと本人が認めたことそのものが証拠となってしまうのです。

1.PIPを提案されたら、それはあなたが「リストラの対象になった」ということに他なりません。一人ではなかなか立ち向かうことは難しいです。

2.そもそもあなたは前年度の評価に納得していますか?評価そのものがおかしいと会社に主張していかないと、リストラの対象から外れることは難しくなります。

3.組合を通して、PIPや評価について会社に抗議し団体交渉することができます。すぐに組合に相談してください。

?

 

賃上行え、労働法制改悪阻止

賃上行え、労働法制改悪阻止
-JMIU春闘討論集会報告-

 1月10日~12日にかけて関東地域のJMIU所属組合の2015年春闘に向けた集会が行われ、大幅賃上げの実現や労働法制改悪を阻止するために活発な討論がなされました。各討論集会の模様を概略報告します。

◆東京地本南部地協
 集会の主要テーマは、賃上げ、労働法制改悪阻止、組織拡大です。賃上げについては、その必要性、獲得手段の討議がなされ、賃上げ要求額は、春闘アンケートや職場討議などで、生計費原則を土台に決定することを確認しました。
 また労働法制改悪では、特に、残業代ゼロ法案に焦点が当てられました。当初、年収1075万円以上を対象としていますが、大臣の告示だけで年収要件は容易に変えられてしまいます。第一次安倍政権で取り組まれた時、経団連が「年収400万円以上を対象に」と要望したことは、この法案の危険性を示しています。このようにどの労働法制の変更も、経営者の立場に立った改悪と言えます。これらを阻止するため、労働組合の取り組みが今まで以上に重要になってきます。(O)

◆東部地協
 この集会に参加して、外資系だけでなく日本企業もモラルハザードされてきていることを感じました。
 色々と報告されていましたが一例を挙げると、ある大企業では、タイやシンガポールでの事業拡張後、工場勤務の社員に対し「みなさんにはこれから月給17万円で福島の復興支援で建設現場で働いていただきたいと思います。いやなら退職ください。」との話があり、多くの仲間が辞めたそうです。そんな中で、5人が立ち上がり会社と闘っています。
 日本IBMの現状も報告してきました。日本の労働法制を守ろうとしない会社であること、成果主義の名の下に会社に都合の悪い社員を解雇していることなどです。今年は解雇争議で大阪を含めた一次から四次の全ての裁判で証人尋問が始まる注目の年になるため、傍聴参加も訴えてきました。(X)

◆西部地協
 ロックアウト解雇争議の原告として参加してきました。20~30才代の比較的若い組合員の参加が目立ち活発な意見交換が行われました。多くの中小企業の組合参加者から、一部では景気がよくなったといわれているが、我々のところには政治の恩恵がまだまだ届いていないという現状報告がありました。
 まとめでは、雇用の安定と賃上げ要求の実現をめざす決意表明が各支部から順々に行われました。(8C)

◆神奈川地本
 JMIU生熊委員長から「現在、労働者の生活環境は、『物価上昇』と『労働力不足』が顕在化しており、経営者も賃上げを拒否することはできない状況であり、生計費原則を基に大幅賃上げを勝ち取ろう。」と呼びかけがありました。力関係を変えて要求を勝ち取るためには、組織拡大とともに世論を喚起する努力が今以上に必要という訴えがあり痛切に感じました。
 各労組から春闘への取組み状況・課題などについて多くの発言があり、今年はいつもと違うぞという思いも伝わり、今春闘で大幅賃上げを勝ち取るぞという参加者の決意をひしひし感じました。(F)

◆千葉地本
 こちらでも若い組合員から活発な意見交換が行われました。IBM支部からは、要求アンケート調査の取組の現状報告と裁判原告として不当解雇・不当な賃金減額の撤回に向けた争議に対する日頃の支援のお礼と継続をお願いしてきました。会場では多くの署名や励ましをいただき大変勇気づけられました。(8C)

正当な情報を求める組合に対し事実を隠す会社

正当な情報を求める組合に対し事実を隠す会社  -12月24日団体交渉報告-

 組合は2014年12月24日に会社と団体交渉を行い、ISC―Jへの転籍強要問題、一時金(ボーナス)回答や賃上げ回答におけるデータ提供の問題、欠勤・休職・復職・退職に関するガイドなどについて協議しました。

ISC―Jへの転籍強要隠しは違法

 ISC―Jへの出向者の転籍にあたり、組合に事前連絡がなかった。この点について会社に抗議する。組合に秘密にして社員に転籍の話をした。一般社員が組合に加入するのを妨げたことになる。不当労働行為である。
 秘密でやったつもりはない。それに転籍は常にある。
 個人の話ではなく、今回は組織的にやっている。このような場合は協議が必要である。
組合解説:ISC―Jへの出向者を転籍させる際、会社は当該の社員に対して「組合員には話さないように」と口止めをして転籍の話を進めていました。組合への事前連絡がなかったため、転籍を希望しない一般社員が組合に加入して会社と交渉を行うことが出来ませんでした。これは不当労働行為に該当します。)

賃上げ・一時金データ隠しは違法

 前回の団交から言っている通り、全社の平均本給月額、平均勤続年数、対象人数などを開示いただく必要がある。夏期一時金など開示はどうか。
 データの開示は検討したが、これ以上は出せない。
 それでは労使慣行を破ることになると何度も言っている。
 現段階ではこれ以上は出せない。
 前任者の川崎さんは伝えてくれた。慣行を守ってほしい。これらのデータがないと会社と交渉できない。交渉させないための嫌がらせだ。
 出せるデータは出している。機密性の問題がある。これまで出したものが回答である。
 数年前までWeb上に掲載していた。それが経営上の秘密か。
 秘密は経営判断でかわる。4月の時は口頭で平均年齢と平均昇給額については回答した。
 平行線できりがない。支部としては次の行動を考える。
 12月の昇給データについてはどうなのか。
 これも同様の考え方だ。
 改めて書面で要求する。
 検討する。
組合解説:昇給の時やボーナスの時、対象社員人数やその平均給与、平均年齢などは基本的な交渉データとなります。数年前までは普通に会社が開示していたデータですが、このデータの開示を拒むようになりました。これは交渉拒否にも等しいことで、労使が対等に賃金交渉を行うという労働法の基本的な考え方に反するものです。組合は法的な手段も含め、対応を検討していきます。)

欠勤・復職等のガイドについて

 ガイドが12月1日版から修正版がでたようだが。
 文言修正はあったが内容は変わっていない。
 キーになってくるのが、診療情報提供書だと考えている。この総合判定でどこ以上なら良いのか。
 あらかじめ設定された基準はない。総合的な判断だ。
 総合判定はどのような意味か。
 整合性を考える。それぞれの項目(数字)の足し算と掛け算ではない。医師が総合的に判断する。
 GAFとはなにか。
 医者が使う診断基準の名前の一つ。人間の行動や思考のファンクションをざっくり測るものだ。GはGeneralのG。
 その基準は。
 業務によって異なる。総合判定であり自動的に判定はしない。
組合解説:新就業規則になってから欠勤・休職・復職などの時の会社の権限が大幅に増えたように見えます。会社が暴走しないよう、組合は監視を続けてゆきます。)

春闘で大幅賃上げを

春闘で大幅賃上げを
新春インタビュー~ 生熊JMIU委員長に聞く?【 対 談 】?

 15春闘を前に、全日本金属情報機器労働組合(JMIU)の生熊茂実委員長に西中央教宣部長が情勢の特徴や変化について聞きました。

賃上げへ政労使合意

西 いよいよ15春闘です。春闘情勢の特徴、変化をどうとらえますか。
生熊 14春闘では二つの「特別の情勢」―「消費税による生活悪化」と「アベノミクスの破たんを避けるために、政府が財界にベースアップを要請」―のもとでJMIUは奮闘し前進をかちとりました。15春闘は、消費税10%への引き上げは先送りされたものの、8%への増税と「円安」による物価上昇が、私たちの暮らしを確実に脅かしています。昨年以上の「大幅賃上げ」が必要です。
 安倍政権は、総選挙で「アベノミクス」のみを持ち出したため、「賃上げ」しなければ見放される状態になりました。政労使会議でも「最大限の努力」を合意しました。賃上げを勝ち取るチャンスです。同時に「年功賃金否定」も打ち出しています。「風頼み」ではなく自力で切り開くことが大切です。

2015 新春インタビュー~ 生熊JMIU委員長に聞く
西 「自力」のたたかいのポイントになるのは何でしょうか。
生熊 なんとしても要求を実現するぞという構えをつくり、要求に執着する「要求づくり」をすすめることが決定的です。「家計簿調査」など生活実態悪化の具体的事実で要求をつくり、それを経営者に突きつけることだと思います。具体的事実の前には経営者も反論できません。15春闘での要求づくりと組織拡大の前進がカナメです。

大幅賃上げ当り前の世論を

西 今年は、金属労働者東日本集会が久しぶりに日比谷野外音楽堂ですね。
生熊 よほどがんばらないと会場がいっぱいになりません。地域や社会ヘのアピールも大きな意味を持ちます。東日本集会には全国一般や医労連の仲間が、連帯参加します。春闘へのエネルギーの強まりの反映です。デコレーションやシュプレヒコールにも工夫をこらして、注目されるパレードにしたいですね。
 東日本では首都圏支部は全員参加、西日本でも、地元地本は全員参加を追求し、徹底した職場オルグを進めたいと思います。
 合わせて「春闘再生」のカギである「地域春闘」の活性化へ、JMIUが呼びかけて、地域の商店街にも「賃上げで消費不況を突破」「地域経済を元気に」と訴えていきたいと思います。

「会社の病気治す医者」JMIUに加入しよう

西 自力で15春闘をかちぬく、そのためにもいまJMIUの拡大が求められています。最後に組織建設についてお願いします。
生熊 春闘の時期は労働者がもっとも労働組合に関心をもつときです。いつも仕事に追われっぱなしの労働者が、賃上げ要求を考えるときには、一瞬でも立ち止まって自分と家族の将来の生活設計を考えます。労働組合の役割や存在感を感じるときにもなります。
 多くの職場で「パワハラ」が大きな問題になっています。それは利益第一主義のなかで、人と技術をないがしろにする経営が蔓延しているからです。そんな「会社の病気を治す医者」がJMIUなのです。
 職場では「二つの近い」=「年代が近い」「働く場所が近い」仲間が心をこめてJMIU加入を訴えれば応えてくれるという大きな変化が起こっています。みんな働きやすい職場にしたいと願っています。その思いをかなえるにはJMIU加入が一番です。確信をもって働きかけるときです。一人ひとりの小さな力がまとまって大きな力になるのです。がんばりましょう。

15春闘を元気にたたかう金属労働者のつどいに参加しよう!

 

誰もが安心して働ける職場を作ろう

誰もが安心して働ける職場を作ろう
全日本金属情報機器労働組合(JMIU)
日本アイビーエム支部中央執行委員長
大岡義久

 

 皆様、あけましておめでとうございます。2015年新春を迎えるにあたり、JMIU日本アイビーエム支部を代表し、ご挨拶を申し上げます。
東日本大震災からの復興や原発問題、TPP、社会保障など日本の抱える課題は山積しています。日本経済においては、景気は緩やかに回復しつつあるとされていますが、私たちは回復を実感できていない状況にあります。
 このような環境の中で現状の労働法制を破壊し「日本を世界で一番企業が活動しやすい国」に転換しようとしています。特に労働者派遣法の規制緩和や限定正社員の導入、解雇の自由化、残業代ゼロ法案などにより改悪が懸念されます。さらに生活では消費税率引き上げや社会保険料の値上げなど、労働者に負担が重くのしかかり、家計に大きな影響を与えています。それでも会社はベースアップをする気がないとしています。労働基準法第2条第1項には「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである」とあります。しかし会社は「労使対等の原則」という大切な考え方を失い、会社が好きな時に好きなように一方的に労働条件を決めています。これは時代錯誤と言えます。
 私たちはひとりの人間、ひとりの労働者としての待遇を受けるべきであり、リソースとして扱われたくありません。家族や両親、親友に自慢できる企業を目指すべきです。
 私たちを取り巻く環境は目まぐるしく変化し続けていますが「誰もが安心して働ける職場づくり」という労働組合の果たす役割は変わりません。この2015年を更なる運動の躍進を遂げる年にしたいと思います。みなさんの労働組合加入をお待ちしています。
 この新しい年がより佳き年になるよう心より祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

組合要求が実現【団交報告】

組合要求が実現?【団交報告】
傷病手当金の累積使用が可能に

 2014年12月4日に中央団体交渉を行いました。この中で、12月1日からの就業規則変更で問題となっていた傷病手当についての組合要求が実現しました。

傷病手当金について

 傷病手当の累積使用の件はどうなったか?
 11月18日に厚労省に承認された。条件はない。
 就業規則の改正をするのか。
 健康保険組合の規約だ。
 全社員に周知したか。
 健保のことなので(人事・労務では)言えない。
組合のコメント:2014年12月の就業規則改悪に伴い、長期私傷病休職が無給になりました。会社はそれに代わって、健保の傷病手当金を申請することとしています。ところが傷病手当には時計が止まらないという問題がありました。たとえば5か月分を受け取った時点で復職した場合であっても、、18か月までの支給期間は止まりませんでした。組合の要求により、復職した時点で、支給期間も一旦中断、つまり時計が止まり、次に休職した場合に残りの傷病手当基金として累計18か月分までの手当てを受け取ることができるようになりました。)

組合に加入し、団体交渉

 Aさんは上司のパワーハラスメントと不当なPIPに苦しみ、組合に加入しました。組合はさっそく団体交渉でこのことを取り上げました。

 AさんのPIPの期間が2014年12月1日から2015年6月30日までの7か月もある。長すぎるのではないか。
 ガイドと異なるが、営業だと長いことはある。
 Aさんは営業ではない。人事のガイドは最長90日だ。PIPは短期間に改善を図るものと、人事自身が言っているではないか。さらに、さっき、この団交に出かける直前に面談をセットされ、新しいPIPフォームを渡された。そこでは1月1日から3月31日の3か月になっている。
 改善目標は変わっているか。
Aさん 団交に出かける直前に渡されたし、英語なのでまだ精査はできていない。しかし項目数が増えている。
 組合に加入したとたんに、期間を短縮し、改善項目を増やすなら、報復であり組合差別の不当労働行為だ。今後は改善項目も含めて、議論していく。
Aさん PIPを止めて欲しい。この内容なら通常のコーチングで十分だ。昨年(2013年)の評価は2だ。(この団交を行った12月4日の時点で)2014年の評価はまだ出ていない。PIPを行うのはおかしい。上長からの報復ではないか。2014年3月24日に上長から退職勧奨を受けた。断ると「なにをやろうと今年(2014年)はPBC3だ。近いうち解雇だ。」と言われた。PBC目標設定前なのに先に評価を言われるのはおかしい。オープンドアを行ったが、その報復ではないか。(オープンドアの回答まで)4か月もかかった。回答が遅い。
組合のコメント:Aさんのケースは、退職勧奨を断るとPIPで嫌がらせを受ける典型的な例です。しかも7か月というルール違反の長期間を設定しておきながら、組合に加入したとたんに、ルールにあわせて3か月に短縮するいい加減さです。12月1日開始でありながら12月4日に「これまでの(フォーム)はドラフトだ。最新版が欲しいか」と言って、所属長が新しい内容のフォームを渡してきました。
 さらに組合が厳重に抗議したところ、団交数日後に所属長から「PIPのことは当面、忘れてくれ」と言ってきました。)

組合に相談を

 組合はロックアウト解雇だけでなく、業績改善を装った退職勧奨も許しません。AさんはPIPを言われたその日に組合に相談し、翌日に説明を受け、その場で加入しました。相談が早ければ早いほど迅速に対応できます。PIPを言われたら、即組合に相談しましょう。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。