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パワハラ3点セットを撲滅しよう

パワハラ低評価・パワハラPIP・パワハラ賃下げ

 

 日本IBM本体やISCーJなどの子会社でパワハラが蔓延しています。「個人成績評価」「改善指示」「賃下げ」を巧みに使って人員削減や人件費の圧縮に利用されています。
 前号でご紹介したパワハラの定義を振り返りながら以下に解説します。

パワハラ低評価

 チェックポイント評価制度になって一層、何をもって評価されているかがわかりにくくなりました。まさに会社のパワハラ管理体質のベースになっています。そもそも評価というのは「業務命令と勤務評価」が対応している必要があります。つまり、目標・結果・評価が本人の納得する形で明示・説明されてこそまともな評価だと言えます。
 例えば、合意していない目標や、勝手に目標をすり変えて低評価にされたらパワハラです。
 また、合意した目標を全て達成しても「バンド要件に達していない」だとか「君にはもっと期待している」などと言って低評価にされるのもパワハラです。そもそも目標を合意していたのに後から「バンド要件」を持ち出すのはおかしな話です。「君に期待」も同様です。Expects Moreというのは結果に対してのものであって、将来に対するものではありません。
 稼働率が不足していることのみをもって低評価とするのもパワハラです。本来、業務のアサイン責任は会社にあるからです。
 客観的に見て誰からも納得のいく形で評価されているのでない限り、所属長という優越的な地位を背景にした労務管理型パワハラです。

パワハラPIP

 これは「業績改善プログラム」という名のリストラ・プログラムであることはもはや有名です。
 そもそも開始前に目標に達しなかった場合の処置として「職務の変更」や「所属変更」「降格とそれに伴う減給」「減額給与調整」を最初に示す時点でこのプログラムが組織的パワハラだと宣言しているようなものです。このような形で進められる「改善」は所属長と本人の人間的な信頼関係を損ねるばかりか、信頼関係の無い下での「指導」は本人の成長には一切役立ちません。
 会社の制度という形を取り、所属長という優越的な地位を背景にして強引に押し進めるこのプログラムは業務型と労務管理型を組み合わせたパワハラです。

パワハラ賃下げ

 「業績が期待に達しなかった」という理由で賃下げされる、道理も何も無い賃下げです。賃下げされるまでに「パワハラ低評価」↓「パワハラPIP」↓「パワハラ賃下げ」という順で狙った人を囲い込みます。これまでの2度の裁判で、このパワハラ賃下げが違法であることは会社も認めています。
 賃下げの恐怖から社員は毎年「賃下げされなくて良かった」という心理になり、賃上げに関心が向かなくなりました。これにより会社は12年間で200万円も社員の年収水準を引き下げ、利益をかさ上げしたのです。
 パワハラに対抗するには公の場に引きずり出すのが有効です。団体交渉や、場合によっては裁判がその手段となります。

裁判を通じ掴んだ幸せ

 裁判の結果、差額賃金を取り返し、さらに給料も元の額に戻った人は幸せな会社生活を送っています。給料が元に戻るということは現在のみならず、厚生年金の積み立て額にも影響しますので、老後の安心にもつながっています。さらに50才代で昇給した人もいますし、すでに定年を迎えてシニア契約社員として再雇用されている人もいます。

賃上げ要求過去最高

不安のトップは「企業の将来」

 春闘アンケートのコメントに不透明な評価や過重労働への不安、会社の将来の不安ついて多くの意見が寄せられたことを前号で紹介しました。
 今号では、アンケートの項目ごとの集計結果を報告します。
 今年も、20代、30代の若手から多くの回答が寄せられ、全体の3割となりました。また職種では、SE系、営業系、コンサルなど多くの方からアンケートに回答をいただきました。

厳しい生活実感「苦しい」50代56%

 まず、生活実感について聞きました。50代で56%の人が「かなり苦しい」「やや苦しい」と回答しています。
 年齢が上がるにつれ、30代=36.7%、40代=47.5%、50代=55.7%と上昇していきます。これは、近年同じ傾向です。住宅や子供の教育費にお金がかかる年代の生活が苦しくなっている実態がわかります。

賃上要求額が過去最高

 すべての年代で昨年の賃上げ要求額を大きく上回りました。特に20代と30代では、5万円以上の要求になっています。20代から50代の平均で4万3千641円になります。
 その理由として、まず賃上げが抑制されていることがあります。加えて、物価上昇による支出の増加。さらに今年は、消費税10%への再増税が予定されていることもあるでしょう。また厚生年金保険料率をみても、2004年に13.934%だった負担(会社と本人が半分ずつ)が、昨年は18.300%まで上昇するなど、私たちの支出は毎年増え続けています。生計費原則に基づいた大幅賃上げが必要です。この声を会社は受け止めるべきです。

職場の不安・不満トップが「企業の将来」

 職場の不安・不満に感じることは何かを聞きました。4割の方が「企業の将来」と回答があり、初めてこれがトップになりました。2017年=28%、2018年=33.8%、そして今年=40.6%に上昇し、会社の将来への不安が浮き彫りになりました。
 続いて「雇用・リストラ」37.3 %、「賃金」27.6 %とトップ3は変わりません。次に「査定・評価」25.8%が続き、評価に対する不安は引き続き高止まりしています。
 労働環境については「労働時間」17.5%、「過労・健康」16.1%、「ただ働き」5.1%と実態が数字に表れています。
 「パワハラ」については、「雇用・リストラ」、「賃金」、「査定・評価」を合わせると、なんと95.8%となり、ほぼ全員がいずれかの不安を感じています。
 みなさんから寄せられたアンケートをもとに、2月20日に春闘要求を会社に提出します。

不透明な評価・過重労働に不安

-春闘アンケートの声-

 春闘アンケートにご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。不透明な評価や過重労働の実態、困りごとなど多くの声をいただきました。以下に紹介いたします。

職場環境について

・プロジェクトの関係上、徹夜が数週間続いている(コンサル30代女)
・働きすぎ。9時から0時(営業系20代男)
・「SOは請負」のため、お客さまからの仕事を断ることができず、長時間労働が常態化しています(SE系30代女)
・スキルをつける時間がなく、将来新しいことについていけなくなるのではないか(SE系30代女)
・仕事量は調整しやすい。休みもまあまあ取りやすい(本社系40代女)
・業績低迷になった時に何をやりだすかわからない。なりふり構わず経費や賃金削減に走る会社の姿勢が恐い(50代男)
・GBSは社員が孤立した派遣業です。何の希望もありません( 50代男)
・個人のスキルだけに頼ってチームワークがないと思う(営業系50代男)
・みな殺伐としていて働きにくい(営業系30代男)
・安心してパフォーマンスを発揮できるような会社であることは、価値が高い施策だと思います。そういった方向性への取り組みを期待( 40代男)
・現場の「人」を大切にしてほしい(営業系50代男)

職場で困っていること

・グローバルのテレコンが夜中にある(本社系40 代女)
・ワークライフバランス(育児と労働の両立)、残業が多い(本社系30代女)
・必要なリソースが足りていないため、ワークロードがかかっている(営業系50代)
・よく案件がなくなること(コンペで負けるなど)(SE系30代女)
・Travel@IBMは交通費精算の実情とマッチしていない。Workday@IBMは混乱(50代男)
・CheckPointは何が評価軸になっているのか不明で、得体のしれぬ恐怖感がある( 50代男)
・自分の業績評価が曖昧でわからない。自分の評価がぼやかされている気がする(SE系50代男)
・年間を通して、職場の同僚と会うことがない。上司も会うことはほとんどない。それで、あれが悪かったとか業務評価を適当につけられる( 30代男)

労働条件・福利厚生

・若手の給料が安すぎる(営業系50代男)
・他の会社にお勤めの友人に給与も言えないくらい年齢に見合わない給与レベル(事務系50代男)
・隙あらば減額する施策なので、もうマイホームの購入は実質不可能。今後増えていく教育費をどうするか深刻な悩みになってきている( 50代男)
・シニア契約を改善してほしい。普通の日本企業と同じレベルにしてほしい(SE系50代男)
・家賃補助がほしい(コンサル20代女)
・福利厚生は、もっと充実させてほしい(コンサル30代女)
・特に健康増進面のサポートが必要だ(コンサル50代男)

会社の将来について

・若い人に話を聞く機会があったが、IBMのイメージは「悪の帝国」だそうだ。社会悪を垂れ流す会社に存在価値は無い(シニア60代)
・エグゼクティブ層は何やらビジョンを語っているようではあるが、近視眼的な数字の帳尻合わせの施策ばかり( 50代男)
・つまらない点取り虫ばかりが上層部を占めていると感じます( 50代男)
・お客様第一を考えないと既存カストマーが離れていく(営業系40代男)
・社会的地位や業界プレゼンスが下がってきている。これ以上下がると、人材が集まらなくなる。(コンサル50代男)
・優秀な人材流出が止まらない(SE系40代男)
・若い子がどんどんやめていく(営業系20代男)
・将来に対して適切な投資を行っており期待できる(コンサル40代男)。
・Redhatの買収が気になる( 40代男)

日本IBMでパワハラが蔓延

-デリバリー部門は影の獄-

 社会的にパワハラが問題視されている中、日本IBMの社内から次々と告発の声があがっています。
 特にGBS事業やGTS事業のデリバリー部門(お客様に実際にサービスを提供している部門)ではパワハラを目的としたPIP(業績改善プログラム)や、親会社である日本IBM社員による子会社ISCーJ社員への過重労働の押し付け、さらにはパワハラを目的とするチェックポイント低評価が蔓延しています。
 この状態はまるで影の獄(半ば正気を失った、理性と人間性が半分暗闇に紛れている状態で生きている者たちが権力を握っているなかに居続けることで引き起される過度の緊張状態)のようです。

パワハラとは

 パワハラを改めて定義すれば「優越的な地位を背景に適正な範囲を超えて精神的あるいは物理的な苦痛や損害を与えること」になるでしょう。その形態を大きく分けると、
①業務型(長時間労働・過重労働、指導・教育、仕事の価値の否認、新人へのもの、不必要業務・違法労働・懲罰労働、アカデミック・ハラスメント等)
②労務管理型(人事管理、退職強要、不適切な制度、自由の抑圧等)
③個人攻撃型(暴力行為、犯罪行為、プライバシー侵犯、アルコールハラスメント、スモークハラスメント等)
④差別型(性差別、年齢差別、障がい者差別、国籍・人種差別等)
⑤顧客型(カスタマーハラスメント等)に分けられます(滋賀大学名誉教授の大和田敢太氏より)。
 以下に社内で告発のあったパワハラをご紹介します。

パワハラPIP

 GBSのある従業員は、稼働率が不足しているという理由でPIPを提示されましたが、その改善目標は、すでに認定を受けている職種とは別の職種でのバッチ取得を目標とするものでした。短期間で別の職種の認定を取得するのは困難であることを、所属長は承知の上で目標にしたのです。
 しかも、あろうことかプロジェクトを離任した直後に設定したのです。取得が困難なことは言うまでもありません。その所属長はPIP未達を理由としてバンドの降格を言ってきたのです。
 これは所属長という優越的な地位を背景にした業務型と労務管理型を組み合わせたハラスメントで、大変悪質なパワハラです。

パワハラPM

 GBSのあるプロジェクトでは、親会社である日本IBMのPMやPLが、プロジェクト予算によって決められた作業予定時間を超えて、子会社ISCーJなどのプロジェクト・メンバーに平然と過重労働をさせています。予定時間を超えた分はILCクレームをさせず、泣き寝入りをさせて知らんふりをしています。
 少しでもこれに不平を言うプロジェクト・メンバーはすぐにプロジェクトから外し、別の人間に入れ替えるということを繰り返しています。着任後一週間でメンバーを入れ替えることもあります。
 これは労働基準法違反であることを知りながら、親会社という優越的な地位を背景にした適正な範囲を超えた業務型パワハラです。

パワハラ低評価

 GTS中部デリバリーでは、名古屋の自動車関連会社様の品質プロジェクトにおいて、プロジェクトの問題点を指摘し改善の相談をしたプロジェクト・メンバーに対し、ラインは改善を避け、責任回避のためチェックポイント評価で当該社員に低評価をつけました。
 このプロジェクトは工数(ILC有償時間数)が充分でないのに、いきあたりばったりで手戻りや無駄が多く、決められた工数内で全て担当者個人に責任を負わせることを当然とするプロジェクトでした。
 プロジェクトの改善をするのでなく、それを指摘したプロジェクト・メンバーに責任を押し付け、低評価としたのです。
 これはラインの優越的な地位を背景にした労務管理型パワハラです。

声を上げよう

 そもそも、使用者(つまり所属長)と労働者(つまり従業員)は法的にまったく対等な関係です(労基法2条1項)。使用者と労働者は対等の立場における合意にもとづいて労働契約を締結し(労働契約法3条1項)、労働者はその契約にもとづいて労働するだけです。使用者は、労働者に対して労働契約にもとづいて労務の指揮命令ができるにすぎません。
 PMやPLについても同様です。あくまでも仕事上の役割を果たしているにすぎず、それを大幅に超える行為は許されません。
 パワハラのない職場を作るには、まずは何がパワハラかを知ること、風通しの良い状況を作ること、声を上げることではないでしょうか。

第3次パワハラ賃下げ裁判

続々と追加提訴者加入

 2018年12月17日、第3次パワハラ賃下げ裁判の第一回口頭弁論が東京地裁527号法廷で行われました。原告側からは、組合の弁護団を代表して岡田弁護士より提訴の趣旨説明がありました。さらに原告団長が意見陳述を行いました。(写真は東京地方裁判所前での宣伝の模様)

岡田弁護士の説明

 岡田弁護士から第2次裁判からの違いと争点の説明がされました。
 今回の減額が賞与部分から実施されている、減額率が10%から7%になっている点などの相違はあるが、争点は「会社側が一方的に給与規定を改訂し、それを根拠に給与減給を実施することは法律違反である」という一点であるということをあらためて説明しました。

原告団長の意見陳述

 原告団長からは、賃下げについて「(当時の)PBC3以下の人が今回賃下げの対象となっていること。その人数割合は、従業員の15%にも及び、会社はPBC評価という相対評価で、15%もの従業員をまとめて賃下げしていること。賃下げ対象者は会社全体にして約2100人程度に及び賃下げ金額総額は全体で約十億円に及ぶと推測されること。その一方、会社の業績は好調で、赤字でもない会社が社員の生活給である給与を苛酷に減額してまで利益をさらに拡大していること」を意見陳述し、賃下げが社員の新陳代謝を促進させるための手段である実態を告発しました。

会社の答弁概要

 会社側の答弁内容は、①就規変更の合理性、運用面での合理性(人事評価)。②制度の運用面での変化。③次回までに個々人の運用レベルではない主張を出す、とし新人事システムの導入で忙しいため答弁書の提出に約3ヶ月を要するとしました。

続々と追加提訴

 2018年末までに4名の追加提訴の申し出があり、時効中断の手続きを経て、随時原告に追加する予定です。賃金請求権の時効は2年であり、すでに2016年の12月の賞与は時効となっています。減らされた給与を取り戻したい方は、迷わず行動を起こすことをお勧めします。

今後の展開

 私たちは会社側が一方的に給与規定を改訂し、それを根拠に賃下げをすることは法律違反であり、許されないと主張しています。会社側は過去に「認諾」と「和解」をしています。これは自ら誤りを認めたということです。
 今回の会社側の答弁内容には、具体性もなければ論理的な内容もありません。このような経緯の中で会社側がどのような主張をするのか注目されます。

通勤費の是正が実現

八丁堀ー茅場町は支給対象

 JR京葉線八丁堀駅で東京メトロに乗り換え茅場町で下車する通勤経路にしている社員に、その経路の変更を指示する事案が頻発しています。「交通機関とは、ひとつの運輸会社のことであり、JRと東京メトロは別々の会社である」として「あなたの通勤費の経路である八丁堀ー茅場町については、ひとつの交通機関としての乗車区間が1.5Km未満のため支給基準を満たしていません」などととして、経路を変更させるのです。
 そもそも、この通勤経路は認められていたものです。この事態を重く見た組合は、通期費規定等に立ち戻って指示の内容を検証しました。
 通勤費の支給基準には、まず、「最も経済的路線で主たる勤務先の最寄り駅と居住地の最寄り駅間の6ヵ月間の通勤定期券相当額を支給する」ことが書かれています。箱崎本社の最寄駅はどこでしょうか。上表にあるように、「水天宮前」「人形町」「茅場町」の3駅です。八丁堀駅は含みません。
 次に「一交通機関の支給条件となる乗車距離は1.5Kmです」と書かれています。「交通機関」の意味として、社会通念上合理的な解釈は「鉄道」、「路線バス」などの区別であり、運輸会社のことではありません。「鉄道」とは、JR/地下鉄/私鉄/全てを含みますから、一路線のみを取り出し、それが1.5Km未満のため支給基準を満たさないというのは不当です。組合は通勤経路を認めさせ、さらに過去分に遡及して通勤費を支給させました。
 同様の事例が他にもあるのではないかと思います。会社の不当な通勤経路変更で苦しんでいる方がおられましたら、すぐに組合に連絡してください。

従業員代表に0.5票差

組合候補への投票ありがとうございました

 従業員代表選挙の結果を左表のとおり報告いたします。

 本社第2と第5ブロック、大宮西事業所で、選挙になりました。本社では、11月26日の投票で過半数に達せず、12月6日の再投票でも過半数に達しなかったためブロック代表としては両者当選(0.5票ずつ)となりました。ブロック代表間で互選をしましたが、残念ながら組合推薦候補は、0.5票差で代表になれませんでした。組合候補に投票いただいた皆様に改めて感謝します。

選挙が終わると就業規則改訂を発表

 選挙が終わると、こっそりと就業規則の改訂が発表されました。
 今回発表されたのは、無期転換社員向けの文言整備が主な改訂との説明文がありましたが、組合で精査したところ、労働条件の不利益変更となっている改訂がありました。それは介護休職制度についてです。
 第4条(介護休業制度)の「3.同一事由の再発により再度休職する場合、かかる事由に基づく休職日数は通算して93日を限度とする」の「同一事由の再発により」が「該当家族について」に変更されます。
 休職の条件が家族単位になり厳しくなるような書き方ですが、介護休業法の改定の解説では家族ひとり一人について個別に休職日数がカウントされることになっています。
 会社が法律の趣旨から外れた厳しい運用をしないよう、組合は今後も監視するとともに、「同一事由の再発」から「該当家族」への文言変更は明らかな不利益変更ですので、これの撤回を求めていきます。

賃金アンケート結果発表

職種・バンド・年令別

 組合では2018年9月の給与調整後の賃金実態を把握すべく、10月に箱崎本社事業所の24階から12階まで、ほぼ全職種をカバーする賃金アンケートを実施しました。ご協力いただいた皆さん、誠にありがとうございました。ここにアンケート結果を発表させていただきます。今回は職種ごとの賃金がどうなっているかをお知らせします。

バンドを上げないと賃金が上がらない営業系

 営業系の賃金ですが、左のグラフを見る通り、バンドごとの賃金幅が限定されており、バンドを上げないと賃金が上がらないことがわかります。

バンド6に留まってはいけないSE系

 SE系ではバンド6の人は年齢が上がると賃金が下がります。後から入って来る人のほうが賃金が高いということかもしれません。

寿命の短いコンサル系

 コンサル系の賃金は同じバンドに留まると年齢が上がるに従って賃金が下がる傾向が鮮明になりました。つまり人がどんどん入れ替わるということがうかがえます。

日本IBMの賃金上限は1300万円

 全職種で共通しているのは、バンド10になったら皆1300万円になるということです。つまりこれが日本IBMの賃金上限を表しています。

年末ボーナス支給状況

日本IBMの低額が鮮明に

 日本IBMでは12月10日に年末ボーナスが支給されました。組合推定で一般職(バンド7以下)の平均支給額は、84万6千円です。
 前号では今年の大手企業妥結状況が75社の平均で95万6千円、昨年比で約3.5 %増加したことを紹介しました。
 今号では、主要JMITU加盟各社の支給状況の一部を紹介します。左表の数値は一般職全従業員の平均支給金額です。JMITU平均で前年同期と比べ、3万円アップし、特にアドバンテストでは、昨年と比べ32万円アップ。超音波工業でも、4次回答まで積み上げ24万円上回りました。
 日本IBMでは、会社が約束したGDPの支払基準6%を下回り0.5%しか支払われず、さらに不透明な会社業績達成度や個人業績率により低額支給が続いています。

日本IBMのシニア契約社員
ボーナス無しの異常が継続

 定年後、改正高年齢者雇用安定法に従って65才まで再雇用されて働く人を一般に継続雇用者と呼んでいます。日本IBMでは「シニア契約社員」制度がこれにあたります。
 週5日のフルタイム勤務ですら月給17万円で賞与も無く、年収約200万円という低さです。一般に年収200万円以下はワーキングプアと呼ばれますが、日本IBMのシニア契約社員の処遇はまさしくワーキングプアと呼ばざるを得ない水準です。
 他社の処遇はどうなのでしょうか。右表を見ていただいてもわかるように「正社員と同率」のボーナスを支給する会社が主流であることがわかります。
 しかし日本IBMでは、シニア契約社員の処遇改善を現時点で考えていないと回答し、異常な状態が継続されています。

冬ボーナス大手平均95万6千円 日本IBM平均84万6千円

大手企業の夏までの推移(時事ドットコムニュースより)

 11月16日に経団連より発表された今年の冬ボーナスにおける大手企業妥結状況を見ると、75社の平均は95万6千円で、昨年末と比べて約3.5%増加。左図は夏ボーナスまでの推移ですが、今夏の95万3千円からさらに上積みしてきていることがわかります。
 その一方で日本IBMのバンド7以下での全社平均支給額は84万6千円(組合推定)と、大手平均よりもなんと11万円も低い水準になっています。

原因のひとつはGDP

 日本IBMの業績は経団連の大手各社とさほど変わらず好調です。なのに、なぜ大手各社に比べてボーナスが低いのでしょうか。
 その原因のひとつはGDPです。2007年末に発表されたGDPは、それまでのパフォーマンス・ボーナスに変わるものという説明で導入されました(下図)。

GDP発表時の「年収基準額」から「Reference Salary」へ移行説明図

 それまでの各社員の「年収基準額」を5.5%減じてそれをGDPの原資とし、もとの年収基準額の94.5%を新たにリファレンス・サラリーとして定義し直したのです。
 会社説明では「リファレンスサラリーの6%を基準とするGDPを支給しますので、基準額ベースの年間総支払額は従来と同等以上となります」というものでした。
 しかし実態は、今年のGDPは平均0.5%(組合推定)しか支払われていません。これは金額に直すと半年で約2万円です。もし「基準」通り6%支払われれば、半年で21万円(組合推定)になり、余裕で大手平均を上回ります。
 組合は賃金抑制の実態をここに明らかにし、会社にGDPの約束どおりの支払いを求めていきます。

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