今25春闘は、4月9日の3次ストライキの後、日本IBM、キンドリルジャパンから組合員の賃上げ回答がありました。日本IBMは、春闘要求への3月5日回答で25年の給与調整の詳細は現在検討中のため、現時点でお伝えできる内容はありませんと回答、3月12日の団体交渉では25年は5月1日付で給与調整を実施する予定ですと回答しただけで進展なしでした。続く4月3日の団体交渉でも進展なしでしたが、4月18日に組合員の5月1日付賃上げ回答を行いました。キンドリルジャパンは、春闘要求への3月5日回答で本年7月1日付で給与調整の実施を予定していますと回答、3月12日の団体交渉では進展なしでしたが、5月26日に組合員の7月1日付賃上げ回答を行いました。
組合推定平均賃上げ率日本IBM1.0%、キンドリルジャパン3.2%
今春闘での組合要求がなければ両社の2025年の賃上げそのものがなかったかもしれませんが、3次にわたるストライキを決行した組合の強い要求によって、両社は25年の賃上げ実施日の回答、組合員の賃上げ回答を行いました。しかし、両社の全従業員平均賃上げ率は回答が未だになく分かりません。そこで組合は平均賃上げ率を推定していますが、25年の組合推定平均賃上げ率は日本IBMが1.0%、キンドリルジャパンが3.2%で、今春闘の10%の賃上げ要求にはほど遠い水準です。これでは物価高騰の中、実質賃下げですので、組合は両社の賃上げ回答を不服として、5月28日、4次ストライキを決行、日本IBM箱崎事業所前でお昼休みにストライキ行動(上・右写真)を実施しました。昨年と比較すると、24年の組合推定平均賃上げ率は日本IBMが1.1%、キンドリルジャパンが2.1%でしたので、25年の賃上げは日本IBMが昨年と同水準、キンドリルジャパンが昨年より高水準です。また両社を比較すると、キンドリルジャパンの25年の賃上げ水準は日本IBMの3倍超で、日本IBMよりも従業員の生活への配慮が見られますが、組合の今春闘の10%の賃上げ要求には届きません。
賃上げのたたかいは続く
組合は、引き続き両社に賃上げの上積み回答を要求します。日本IBMには25年の賃上げの上積み回答と、少ない1回分の賃上げを25年に実施することを要求、キンドリルジャパンには少ない1回分の賃上げを25年に実施することを要求します。(少ない1回分の賃上げは、実施されなかった20年の賃上げのことです。)季節は春闘を過ぎ、すでに6月ですが、組合の賃上げのたたかいはまだ続きます。