組合に寄せられている情報を元に、かいな前号でお伝えした日本IBMの今第4四半期の人員削減の続報をお伝えします。
今回の人員削減の特徴がジョブ型リストラであることは前号の通りですが、他にも、人事からLow Performerとして名前が出ていると言われた、退職勧奨されたことを他の人に言わないように口止めされた、という情報があります。これは人員削減が会社ぐるみ、全社規模であることを示しています。
また、退職勧奨の面談で12月末までの退職かPIPかの選択を迫られ、PIPで残れるのは15%くらい(実質的に退職しかない)と言われた、2026年2月から産休・育休取得予定だった妊娠中の従業員が12月末での退職を求められた、という情報があります。これはかなりきわどい退職勧奨であり、削減人員数の目標達成に対する会社の強い意思を示しています。
従業員の皆さん、今回の人員削減に限らず、人員削減には以下のようなツール、予告、兆しがあります。十分に警戒しましょう。
人員削減のツール、予告、兆し
<人員削減のツール>
▼低評価▼PIP(業績改善プログラム)▼賃下げ▼降格(以上は「パワハラ4点セット」)▼退職勧奨=退職すれば退職加算金・再就職支援プログラムがあることをうたって退職を勧奨する面談▼退職勧奨を断ると従業員に作成させる会社に残るための計画▼退職強要=退職勧奨を断っても執拗に繰り返される退職勧奨
これらのツールは次のように使われます。低評価、PIPで上司が賃下げ、降格の理由を認定し、賃下げ、降格を実施。この過程のどこかで退職勧奨を実施。退職勧奨を断ると従業員に作成させる会社に残るための計画(改善計画、スキルアップ計画、キャリア計画等)を上司が面談でレビューし、計画にダメ出しを繰り返す。退職勧奨を断っても
執拗に繰り返される退職勧奨は退職強要となる。
さらに次のようなツールも併用します。
▼LPIC(Low Performance Identification Conversation)=上司が低パフォーマンスと判断した従業員を対象にした業績改善プログラム。目標未達になると次にPIPに進む▼Bottom 10~15%=部門で認定した業績下位10~15%の従業員を退職させるため、業績評価ツールでLow Performerのフラグ付けをする▼人事からの低評価予告メール=日本IBMが過去に全社規模の人員削減で使用▼解雇予告=日本IBMが過去にロックアウト解雇で使用
<人員削減の予告>
▼上司の低評価/PIP/LPICを予告する発言=上司が「このままだと低評価/PIP/LPICになる」と断定する発言、またはその可能性を告げる発言▼人員削減の発表▼業務の縮小・AI置き換え・海外/関連会社などへの移管の発表▼部門の分社化発表=分社化で発足した会社で人員削減が行われた事例は多数ある
※人員削減、業務の縮小・AI置き換え・海外/関連会社などへの移管は、全社レベルでも部門レベルでもあります。対象が部門の時は、それが自部門でも他部門でも十分に警戒しましょう。
<人員削減の兆し>
▼上司の言動が攻撃的・高圧的・威圧的・不穏になってきた▼自部門で最近、退職者がちらほら出るようになった▼自部門で最近、他部門への転出者がちらほら出るようになった▼会社や自部門の業績が不振だ、コスト削減圧力が強い
今すぐ組合に加入しよう
従業員の皆さん、今退職勧奨にあっている方、人員削減の予告を受けた方や兆しを感じた方は、今すぐ組合に加入して、人員削減から雇用をまもりましょう。また、そういうことが今はなくても将来いつだれの身に起こるかわかりませんので、その前に今すぐ組合に加入して、人員削減から雇用をまもりましょう。
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