TLS部門の深い闇

年収が減る可能性のある報酬プランを強要

 物価高騰の折、もしも現在よりも年収が減る可能性のある報酬プランを強要されたら、あなたはどうしますか?「部門の方針だから」「グローバルからの指示だから」仕方がない・・と言って黙って受け入れてしまうでしょうか?こうした報酬プランを有無を言わせず一方的に従業員に強要し、従業員の生活を顧みない部門がTLSです。今回はこの部門の深い闇の一例をご紹介します。

オンコミッション制度非適用部門に強制適用

 Nさんの所属部門であるTLSソリューションデザインには、U担当のもとに営業職と非営業職の部員が所属しており、Nさんは非営業職の部員です。このTLSソリューションデザインでは、年初の部門会議において、所属部員の給与制度が今年から営業職、非営業職の区別なくオンコミッション(営業報酬)制度に変わるという話しがありました。しかし、今回のオンコミッション制度の適用方針は、今まで適用されていなかった部門に現在より年収が減る可能性のある給与制度の適用、つまり労働条件の不利益変更を強要しようとしており、従業員の生活を軽視した方針であると言わざるを得ません。また、レベニューのような営業目標を持たない非営業職にオンコミッション制度を適用することは不適切です。

理由を示さない不十分な説明

 U担当からは、次の2回の部門会議において、所属部員の給与制度が今年からオンコミッション(営業報酬)制度に変わるという話しがありました。
■1月24日の部門会議
 U担当が、所属部員の給与制度が今年からオンコミッション制度に変わることを伝えただけで、それ以外の説明はありませんでした。
■2月2日の部門会議
 U担当が、営業職5名と非営業職4名から成る所属部員9名全員がオンコミッション制度に移行する、段階的に今年2月から3月にかけて営業職5名と非営業職1名が、5月から6月以降にNさんを含む非営業職3名がオンコミッション制度に移行するという方針を伝えましたが、非営業職にオンコミッション制度を適用する理由の説明はありませんでした。また、所属部員の営業職の1人が、オンコミッション制度の仕組みの説明と、オンコミッション制度では営業成績によって現在よりも賞与が減り、そのため年収が減る可能性があるという説明をしましたが、この説明は、説明者が個人的に作成した資料を自身でオンライン会議画面に表示しながらの説明であり、会社が作成した正式な資料を配布した上での説明ではありませんでした。

会社の一方的な労働条件の不利益変更を絶対に許さない

 組合はNさんへのオンコミッション制度の適用に関して、書簡にて会社に以下の1.2.の要求への文書回答を要求し、現在、団体交渉にて協議中です。
1.オンコミッション制度に関する質問に文書回答すること。
非営業職にオンコミッション制度を適用する理由を含め詳しい説明が無い、また会社が作成した正式な資料に基づいた説明が無い、などの問題点がありますので、下記の要求に文書回答することを要求します。
(1)非営業職にオンコミッション制度を適用する理由を回答すること。
(2)非営業職にオンコミッション制度を適用する際、営業職のレベニューのような明確な目標が無いなか、目標をどのように設定するのかを回答すること。
(3)オンコミッション制度が適用されると時間外勤務手当を請求できなくなるのかを回答すること。
(4)会社が作成した正式な資料として、オンコミッション制度の仕組みの説明資料、および非営業職であるNさんにオンコミッション制度を適用した場合、適用前後の年収の変化を含め労働条件はどのように変わるかの説明資料を提示すること。
2.Nさんへのオンコミッション制度の適用を実施しないこと。Nさんはオンコミッション制度の適用を受ける意思がないことを通告します。オンコミッション制度の適用にあたっては、その実施内容を組合と団体交渉で事前協議し、合意のもとで実施することを要求します。また、Nさんへのオンコミッション制度の適用について組合と協議中に、オンコミッション制度の適用を強行することは、組合活動に対する支配介入になります。このような行為を行わないよう要求します。

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 組合と協議中にもかかわらず、TLS部門はオンコミッション制度への移行を強引に進めています。今後の展開については「かいな」にて続報させていただきます。

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