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相談窓口

私傷病休職を有給に戻せ

私傷病休職を有給に戻せ
LTD保険は個人負担への押し付け

 5月に入り、全社員向けに「LTD(LongTerm Disability)保険」の募集が開始され、大規模事業所で説明会が開催されました。送付された説明資料の中では「2 0 1 4 年12月1日から、傷病での欠勤および休職期間中のルールが変更になった」ことが、今頃になって保険代理店によって宣伝されています(下図を参照ください)。しかし説明会に出てその中身について初めて知った方もいるのではないでしょうか。就業規則の変更前は、私傷病欠勤・私傷病休職期間中、100%給与が支払われる制度だったのです。

LTD保険の問題点
○ 本給・本俸の一部しか補償されない
○ 休職期間中も保険料支払必要
○ 精神障害の場合保険金支払期間24ヶ月まで
○ 健康状態の告知事項によっては加入できない場合あり

個人負担への押し付け

 会社は、従来加入していた休業補償保険を、満期になったことを理由に従業員に通告しないで2014年1月に解約しました。
 すなわち、このLTD保険の意味は、それまでの会社の掛金負担を折半として社員本人に押し付けてきたことに他なりません。しかも会社の制度であれば社員全員が対象でしたが、LTD保険には加入時に告知事項があり、申し込んだからといって全員が加入できるものではありません。また、「最長で満60才まで補償」が最大のセールスポイントのこの保険ですが、精神障害の場合は24ヶ月が支払い限度になっており、注意が必要です。

私傷病休職を有給に戻せ

 組合の追及に対して会社は「事業所内にジムを作るなどの健康サポート、復職支援への投資にまわす」などと回答してきましたが、そのジムはまだ影も形も見えず、実現の可能性は不透明です。そもそも事業所内のジムなど、誰が要求したのでしょうか。
 組合では、社員全員が安心して病気やケガの治療に専念できるよう、最大35ヶ月間の私傷病休職期間について、元の100%給与支給に戻すことをこれからも要求していきます。

2267号-2面 最大53か月の生活保障(従来)

夏のボーナス 会社業績達成度70

夏のボーナス 会社業績達成度70
組合要求が実現

 今年の夏季一時金(賞与・定期俸プログラム)において、会社はGDPを支給し、かつ2014年度の会社業績達成度を70とすると回答しました。
 これらの回答に対する要求は、今年2月19日に 春闘要求として会社に提出したもので、3月2日発行の「かいな」第2261号でお知らせしました。組合は会社業績達成度を70以上とすることを要求していました。
 ちなみに直近の会社業績達成度は次の通りです。
 2012年度:19
 2013年度:60
 昨年はGDPが支給されず、会社業績達成度も60でしたが、昨年と同じPBC評価(2以上)であれば社員の皆さんのボーナスは増額となる見込みです。
 春闘アンケートにご協力いただいた皆様、「がんばれ」と言ってカンパにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。これからも応援をよろしくお願いします。

ロックアウト解雇は無効

ロックアウト解雇は無効
-ロックアウト解雇の本質は整理解雇-

 5月12日、第四次ロックアウト解雇裁判の口頭弁論が東京地裁で開かれ、原告訴訟代理人の意見陳述が行われました。以下に、訴訟代理人の意見陳述書を掲載します。

意見陳述書
 2015年5月12 日 原告訴訟代理人 弁護士山内一浩

 本件解雇が、米国IBMの指示によるSO業務部人員削減のための整理解雇であることは、本件解雇直前の面談時の吉井豊氏の発言から明らかです。本件ロックアウト解雇の前の2014年2月21日午前10時から10時15分まで、吉井氏は原告と面談しました。そのなかで吉井氏は、
米国IBMの指示・命令として、SO業務部の「本土」チーム(幕張チームのメンバーの他にA氏の勤務する大阪、B氏の勤務する福岡のメンバーを含む)の人員と沖縄・大連チームの人員の比率を、「昨年の20%対80%」から、15%対85%と本土の比率を下げる方針が出されている。これにより、「本土」チームのさらなる人員削減が必要になる。
この人員削減の方針は、同年2月18日に米国IBMの担当副社長から被告に伝えられ、その後私に伝えられた。米国IBMとしては、同年半ばにはこの人員削減を達成せよ、とのことであった。
SO業務部としては、この方針を達成するにはさらに業務を沖縄や大連チームにシフト(移管)する必要があるが、部分的にシフトするのは却って問題があるので、SO業務部のほぼすべての現業を沖縄チームにシフトさせることに決定した。
そのような「背景」の中で、同年3月末日(同年第1クォーター末)を退職日とする早期退職プログラムが実施されることになっている。原告がこのプログラムを利用するかどうか検討してほしい。
 つまり、吉井氏は、米国IBMからの「本土」チーム人員削減の方針が示されたことから、原告に対して早期退職プログラム(RAプログラム)を「利用」した退職を「勧奨」してきたのです(なお、米国IBMは、2014年第1クォーター(四半期)において、全世界での「人員再調整費用」として8億7000万ドルを支出していた)
 原告は、3月5日、この退職「勧奨」を拒否する旨を吉井氏に伝えました。被告は、それからわずか5日後の3月10日、原告に対して同年3月28日付で解雇する旨の解雇予告の意思表示を行いました。
 また、同年3月末(同年第1クォーター末)には、やはりSO業務部幕張チームのC氏、D氏も、吉井氏のいう米国IBMからの「本土」チーム人員削減の方針により、退職勧奨を受けて早期退職しています。
 この吉井氏の面談時の発言、そして2012年も2013年も、SO業務部において原告の他に早期退職した社員が何人もおり、現在では旧SO業務部の業務を担当している社員はわずか2名に減らされていることなどから、本件解雇は、米国IBMの指示・命令によるSO業務部(本土)の人員削減方針を実現するための整理解雇であることは、もはや明確です。

 こうした大量の人員削減は、全世界のIBMにおいて行われていることであり、例えば昨年度第1四半期の間においても、IBMはインドやブラジル、欧州各国など世界中で約1万5000人を解雇する計画を立てており、米国内やインドにおいて既に大規模な人員削減に着手している。また米IBMは、2013年からの2年間にフランスで最大1400人を削減する計画をフランスの労働組合に通告しており、実際IBMフランスにおいては、大規模な人員削減が実施されています。
 そして、日本においても、被告は米国IBMの指示・命令に従って人員削減を繰り返し行ってきており、SO業務部(本土の幕張チーム)では、2013年6月末にE氏、F氏、G氏の3名が退職勧奨を受けて早期退職し、上記のとおり2014年3月末にはC氏、D氏も退職勧奨を受けて早期退職し、かつ退職勧奨を断った原告は解雇されました。現在SO業務部は他の部署に統合され、その結果、現在旧SO業務部の元幕張チームとして残っているのは、H氏とI氏の2人だけです。よって、原告の能力不足、業績不良なる「解雇事由」は、人員削減のための整理解雇の本質を隠蔽するための口実に過ぎないと思料します。

 関連訴訟における被告証人の証言も、一連の解雇が能力不足解雇ではなく整理解雇であることを裏付けています。関連別訴である1次訴訟の原告の上長であった川喜多克郎氏は、「2012年9月(同年第3クォーター末)20日に原告への解雇予告通知がなされたが、原告が解雇されることを川喜多氏が知ったのは、その解雇予告の数日前であり、被解雇者が原告であることは、人事部門の方から通知してきた」と証言しています。
 真実、原告が、もはや職場に残しておけないほど業績が著しく不良で解雇もやむなしと言うのであれば、原告を解雇すべきことは、原告の勤務状況や業績等をよく知る現場の上長である川喜多氏の方から人事に上申していたはずです。
 ところが、事実は、現場の川喜多氏の方から原告を解雇するよう上申したのではなく、人事部門が決定し川喜多氏に連絡してきたのです。このことからすれば、被告は、RAプログラムを含む人員削減計画を立て、それを実行する中で、RAプログラムに応じた社員についてはその適用を認めて合意退職扱いとしたが、RAプログラムに応じない原告らについては解雇を強行したという構図は明白です(なお、米国IBMは、2012年第3クォーターにおいて、全世界での「人員再調整費用」として4億8000万ドルを支出した)。
 よって、本件解雇を含むこの間の一連の解雇が、真実は能力不足や業績不良を理由とする解雇ではなく、人員削減のための整理解雇であることが明らかです。

 しかし、本件解雇は、多言を要するまでもなく整理解雇4要件をいずれも充たしていません。経営上の高度の必要性の有無1つをとっても、被告の2013年度の業績は売上高8804億6500万円、経常利益は973億1700万円であり、経営上の高度の必要性などまったく認められません。よって、本件解雇は無効です。
 裁判所におかれましては、本件解雇の真相を理解され公正な判決を下されるようお願い致します。

会社2Qもリストラを継続

会社2Qもリストラを継続
-1Q決算でCFOが言及-

 2015年4月20日に1Qの決算が発表されました。その席でMartinSchroeter CFOが1Qと同等規模のリストラを2Qも継続すると言及しました。こんなことを続けていたら、会社がおかしくなってしまいます。会社は直ちにRAプログラムを中止すべきです。

1Q決算発表でのCFO所見

 CFO所見によれば、1Qは2・8億ドルのワークフォース・リバランス(リストラ)を行ったとのこと。日本では10%程度の目標が下りてきますので、約2800万ドル、すなわち約30億円程度のリストラ費用が使われたと推定されます。これは約350人規模の人員削減となります。
 今回の発表で、2Qも同等レベルのリストラを継続するとのことですので、350人程度の人員削減がまたも行われかねません。

We’re continuing to rebalance our workforce, and this quarter we took a charge of $280 million, but that’s down $580 million year to year.
I’d expect a similar level of workforce rebalancing next quarter,

Martin Schroeter, IBM Senior VP and CFO

財政へのインパクトを抑えながらリストラを継続するという愚

 2014年のリストラを振り返ると、1Qで8・7億ドル。4Qで6億ドル。合計14・7億ドルのリストラ費用が使われました。CFOは今年のリストラ費用は昨年よりも少ないと言っています。2・8億ドルを4倍すると、11・2億ドル。これは昨年の合計14・7億ドルよりも少ない額ですが。ひょっとすると、四半期ごとに2・8億ドルを使うリストラを継続することを言っているのではないかと組合は懸念しています。
 年二回以上のリストラをする経営者は株主から失格の烙印を押されると言われます。このようなことをすれば、社員の士気は落ち、会社の業績は奈落の底に落ちていく心配があります。

2Qのリストラ・ツールはPIP

 すでに組合に多くのPIPに関する相談が寄せられています。PIPとは、いわゆる「改善計画」と言われるもので、一般的には「目標管理シート」と題されたフォームを提示される場合が多く、その目標は、ほとんどの場合、一見簡単そうに見えるものがほとんどです。しかし、リストラのツールとして使われるPIPの目的は業務改善と見せかけた面談を毎週持つことです。その中で退職勧奨や退職強要が行われます。
 PIPを提案されたら、それはあなたが「リストラの対象になった」ということに他なりません。すぐに組合に相談してください。

会社は直ちにRAプログラムを中止すべき

 こんなことを続けていたら、会社も組織も従業員もおかしくなってしまいます。会社は従業員を大切にして本業に邁進すべきです。経営者と従業員との信頼関係無しには業績の回復はあり得ません。直ちにRAプログラムを止めるべきです。

減額の根拠に裁判官も疑問

減額の根拠に裁判官も疑問
-賃金減額裁判で証人尋問-

 4月16日、東京地方裁判所で賃金減額裁判の証人尋問が行われました。証人尋問では、原告の組合側証人2名、被告の会社側証人2名、そして原告本人2名が順に証言を行いました。

違法な就業規則改訂

 この裁判で争われている賃金減額は、2010年の改訂で就業規則・格付規定に追加された「業績が職務内容に対して著しく低いと判断された場合は、本給、賞与基準額、本俸および定期俸基準額を減額することがある」という条項を根拠としています。
 2005年10月3日「人事改革」が発表された当時の門池二次雄委員長は、発表直後の就業規則改定では「定期昇給」を「給与調整」に変更しただけで、減額は実行できなかったことを、証拠をもとに証言しました。
 2010年の就業規則改訂当時の渡辺裕組合書記長は、この改訂の中核である給与の仕組みを変更するという重大発表を、会社は労使慣行を無視して団交を開かず、前年末に一方的に通知してきたこと、またこの就業規則改訂のための従業員代表選挙では、会社側は改訂内容に賃金減額が含まれることを社員に周知せず、論点を隠したまま選挙を実施したこと、そのような形で行われた従業員代表選挙の有効性に疑問があることを証言しました。
 一人目の会社側証人として証言した当時の小玉道雄労務担当は、これらの就業規則改訂はPay for Performanceの実現のために必要な措置であるという主張を繰り返すのみであり、なんら有効な証言を行うことができませんでした。

裁判官の質問に回答できず

 二人目の会社側証人として証言に立った川合哲也給与担当に対しては、裁判官自身が立て続けに質問を投げかけました。
「一定の大きさのパイ、つまり給与原資を配分するという前提で、一方で給与の減額を行うならば昇給についても基準があるはずではないのか」
「減額幅はPBC評価4の場合15%といった明確な基準があるのに、昇給に対してはそういった基準はないのか」
「減額の15%という数字はどのようにして決められたのか。またその際他の労働法規との横並びの検討は行わなかったのか」
「15%の賃金減額が仮に3回行われたら、その人はどうなるか」
「PBCが相対評価であるということは、目標を達成していても相対的に低評価となり、賃金減額されることはありうるのか」
これらの質問に対して、川合担当はどれ一つとしてまともに答えることができませんでした。
 労働基準法には、懲戒として減給を行う場合は給与の10%を超えてはいけないという規定があります。IBMの賃金減額はその規定すら超えるものであり、裁判官はその点を指摘したのです。

底なしの減額とRA

 原告も証言を行いました。一人目の原告はバンド8の社員であり、バンド7以下での賃金減額が行われる以前の2009年から全部で4回の賃金減額を実施されています。その結果、リファレンスサラリーが500万円以上も減ってしまったという減額の苛酷さを訴えました。
 二人目の原告は、2012年のPBC評価4のため、本給を5万円以上減額されました。翌2013年のPBC評価は2+であったのにもかかわらず、TCRによる昇給は9600円、つまり減額幅の五分の一以下にすぎなかったことを証言しました。
 ひとたび減額されると影響は退職まで続き、その後、高い評価を得ても挽回することは事実上不可能です。会社のいうPay for Performanceというのはまやかしに過ぎません。
 また、賃金減額が発表された2013年5月には同時に大規模なR A(リソース・アクション)が行われ、多くの社員が会社を去ったこと、賃金減額が、実際には社員を追い出すための手段として使われたことも証言しました。

裁判の今後は

 今回の証人尋問によって、組合の主張の正しさがより明らかになりました。裁判は次回の口頭弁論で結審し、秋には判決が出る見通しです。

賃金減額裁判とは
 この裁判は、日本IBMがPBC評価3あるいは4の社員に対して、リファレンスサラリーの10%~15%にも及ぶ減給(賃金減額)を行ったことに対し、その違法性を訴え、賃金減額を無効として減額分の支払いを求めるもので、9人の組合員が原告として会社を提訴してたたかっています。
 2013年9月の提訴以来10回の法廷が開かれ、会社の就業規則変更には合理性がないこと、さらに不当労働行為であることを原告は主張してきました。

 

大岡委員長がメーデーでスピーチ

大岡委員長がメーデーでスピーチ

 第86回中央メーデーが5月1日に代々木公園で2万8千人を集めて行われ、JMIU日本IBM支部の大岡委員長がスピーチを行いました。大岡委員長は政府が勧めようとしている労働法制の改悪についてふれ、成果主義のうその具体例として日本IBMでの実態を告発し、相対評価による大幅賃金減額、ロックアウト解雇がおこっているとし、成果主義の行き着く先は解雇自由化だとしました。また、派遣法改悪法案、解雇の金銭解決法案、残業代ゼロ法案を通させないために、一緒にたたかってゆきましょうと結びました。

大岡委員長のスピーチ動画は以下よりご覧ください。

日本政府に勧告をおこなえ

日本政府に勧告をおこなえ

-組合ILOへ提訴-

” Complaint to the ILO Committee on Freedom of AssociationIn relation to the violation of ILO Convention No.87 and No.98 “

 会社が労働組合との団体交渉を拒否してロックアウト解雇を行ったとして、JMIUと同日本IBM支部は3月26日、ILO(国際労働機関)に対し条約87号、98号違反にあたるとして日本政府に勧告をおこなうように「ILO結社の自由委員会」に提訴しました。
 組合は労働者の権利を守るため、裁判や労働委員会の他、国際機関へ訴えと各国のIBM労組と国際連帯を強化する方針を固めました。

不当労働行為確定も履行しない会社

 組合は、ロックアウト解雇が始まった2012年の団体交渉で解雇を議題とするよう求めましたが、会社はこれを拒否しました。これが正当な理由のない団交拒否(労働組合法7条2号)にあたるとして、都労委に救済命令を求めていました。都労委の命令は、会社側の弁解について「正当な理由とは認められない」などとして、「今後このような行為を繰り返さない」との文書を社内に掲示することを会社に命じました(全部救済命令)。会社の不当労働行為が確定していますが、会社は命令を履行していません。

ILOの目的に関する宣言

 組合の提訴先ILOはその目的及び加盟国の政策の基調をなすべき原則に関して宣言を行っています。その基礎となっている根本原則は特に次のことを再確認しています。
(a)労働は商品ではない。
(b)表現及び結社の自由は、不断の進歩のために欠くことができない。
(c)一部の貧困は全体の繁栄にとって危険である。
(d)欠乏に対する戦は各国内における不屈の勇気をもって、且つ、労働者及び使用者の代表者が、政府の代表者と同等の地位において、一般の福祉を増進するために自由な討議及び民主的な決定にともに参加する継続的且つ協調的な国際的努力によって、遂行することを要する。

ILO新宣言

 さらにILOは1998年の総会において、経済のグローバル化に対応する形で「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」(新宣言)を採択し、8条約をILO加盟国が最低限遵守すべき「中核的労働基準」に指定しています。
 そのうちの87号条約と98号条約の二つが今回関係します。
◇ 87号条約(結社の自由及び団結権の保護に関する条約)
◇ 98号条約(団結権及び団体交渉権についての原則の適用に関する条約)

 これは日本も批准している基本原則の重要な権利となります。
 この条約を日本政府に準拠させるため、組合はILOに提訴をしました。

 87号条約で決められている主なことは次の通りです。
 労働者及び使用者は、事前の許可を受けないで、自ら選択する団体を設立し、加入することができる。労使団体(連合体も含む)は、規約を作り、完全な自由のもとにその代表者を選び、管理・活動を決めることができる。行政機関はこれらの権利を制限したり、その合法的な行使を妨げたり、また、労使団体を解散したり、活動を停止させたりしない。労使団体は以上の権利を行使するに際してはその国の法律を尊重しなくてはならない。他方、その国の法律は、この条約に規定する保障を害するようなものであってはならない。

 

 98号条約で決められている主なことは次の通りです。
 労働者は、労働組合に加入しない、または労働組合から脱退することを雇用条件としたり、組合員であるという理由や労働時間外、または使用者の同意を得て労働時間中に、組合活動に参加したという理由などで解雇されたり、その他の不利益な取り扱いをされたりするような差別待遇から十分な保護を受ける。

会社は、ロックアウト解雇をただちに中止せよ

会社は、ロックアウト解雇をただちに中止せよ
 4月9日、第3次ロックアウト解雇裁判の口頭弁論が東京地裁823号法廷で開かれ、原告の意見陳述が行われました。以下に、原告の意見陳述書を掲載します。(一部省略)

意見陳述書

2015年4月9日

東京地方裁判所民事第11部 御中

1.ロックアウト解雇が社員に与える屈辱
 2013年5月21日から組合の中心メンバーに対するロックアウト解雇が始まっていました。5月27日に上長から今後のキャリアについてという1対1の面談を設定されました。退職勧奨に違いないと思い、上長に「退職勧奨の件でしたら私には退職の意思はないのでお断りします。」とメールすると次のような返信がきました。「社外でのキャリアを支援する期間限定のプログラムをご紹介しようと思ったのですが、特にご利用の意向がないのであれば、ミーティングはキャンセルします。もし、ご興味があればお知らせください。」
 6月20日の夜に母親に相談しました。「今の状況だと俺もロックアウト解雇されるかもしれない。こんな不当なことは許しておけないから、もし解雇されたら裁判をしたい。生活は苦しくなると思うけど。」当時80歳の母は「そうだね。いざとなったら今の家を売って小さなところに引っ越すかねえ。」と応えてくれました。
 その翌日、私はロックアウト解雇されました。解雇予告通知書にはお決まりの就業規則による業務不良による解雇の旨を記述しただけのもので具体的な解雇理由の説明はありませんでした。即時退館を促されたのを無視して仕事を続けていると「警備員を呼びましょうか。」と上長が言うのが聞こえました。証拠になるパソコンを取り上げられるとまずいと思い「裁判です。」と告げて、パソコンをカバンにしまい込みました。荷物を整理していると後ろから「そうそう、大事なことを伝えなきゃ。自主退職を選択すれば退職加算金は一千万ですよ」と上長の言う言葉が聞こえてきました。私の胸には怒りがこみ上げてきました。金で頬つらを叩けば人は何でも言うことを聞くものだというように聞こえたからです。退館するまで私に貼りついてまるで犯罪者扱いのように私を追い出した会社を許すことはできないと改めて誓いました。

 2.繰り返される屈辱的なロックアウト解雇と組合軽視の姿勢
 しかし、その後も私に行われたのと同じようなロックアウト解雇が強行され、今年の3月にも行われてしまいました。解雇予告通知書を見せてもらいましたが、解雇理由の記載は、私に対する解雇予告通知書に書かれていた内容と、句読点の打ち方に至るまで同じでした。解雇予告と同時に即時退館を命じ、次の日からの出社禁止を命じる点も同じです。解雇予告と同時に、短い期限を設けて、加算金をちらつかせて自主退職をせまる手法も同じです。
 社員に対する人間としての最低限の敬意すら感じられません。なぜこんなやり方を繰り返すのか。私は本当に悔しいです。
 しかも、東京都労働委員会の三者委員の連名で、2014年4月11日に「労使双方は、紛争の拡大を招くような行為を控えるなど格段の配慮を払われたい。」との要望書がだされ、6月27日にも、会社に対して、「被申立人においても紛争の拡大を招くような行為を控えるなど格段の配慮を払われることを強く要望する。」との要望書が出されていました。
 会社はこれすらも無視し、2015年3月にもロックアウト解雇を強行しました。その結果、2015年3月18日に東京都労働委員会の三者委員が「上記要望にかかわらず、その後においても、支部組合員に対する退職勧奨や解雇予告等が繰り返し行われるなど、労使関係は不安定化の一途をたどっていると解さざるを得ず、極めて遺憾である。被申立人においては、申立人らの立場を尊重し、円満な集団的労使関係の構築、維持に向け、支部組合員らの解雇等に当たっては、申立人らへの協議、説明を十分に行うなど、格段の配慮を払うよう勧告する。」との勧告書を出されました。
 会社の態度は組合の存在そのものを否定する行為にしか思えません。

3.最後に
 一体、解雇訴訟をいつまで続ければ、被告は普通の人が普通に働いて普通に生活できるような会社になるのでしょうか。
 上記の事態も考慮いただき、裁判所におかれましては本件解雇の真の目的を明らかにされたうえで、公正な判決を言い渡していただけますようお願い致します。

以上

ロックアウト解雇「遺憾」

ロックアウト解雇「遺憾」
都労委、日本IBMに「勧告書」

 近年の会社による不誠実団交や解雇・退職強要の実態を受け、東京都労働委員会(以下、都労委)は、2015年3月18日、会社に対し「格段の配慮を払え」、との「勧告書」を出しました。

二回の要望書を無視

 2014年4月11日付で都労委より会社に配慮を求める「要望書」が出されました。それでも会社の不当労働行為が止まらないため、同年6月27日付で紛争の拡大を招くおそれのある行為を控えるよう2回目の「要望書」が出されました。しかし、会社はこれらの勧告を無視し、半年後の今四半期になって、再度退職勧奨・解雇通知を強行し、再び不当労働行為に及んだため、都労委から「勧告書」が出されたのです。「要望書」より一段高いレベルの「勧告書」による行政指導がだされたことは都労委がいかに会社を悪質と見ているかがわかります。

会社は「格段の配慮」を

 「勧告書」では労使関係が不安定化の一途をたどっていることを「極めて遺憾」とした上で、解雇にあたって十分な協議・説明など「格段の配慮」を求めています。
 都労委が「勧告書」を出したことについて、組合は23日、厚生労働省にて記者会見を行いました。記者会見には、3月に解雇予告された4名が参加しました。その一人は、通常の仕事について呼び出された面談にもかかわらず、その場でいきなり解雇を予告され、長年貢献してきた会社から追い出された憤りを訴えました。IBM支部の大岡委員長は、「ロックアウト解雇」が非道であることを指摘し、JMIU三木書記長は、ロックアウト解雇について「職場でリストラに反対する組合を弱体化させる不当労働行為だ」と語り、組合の顧問弁護士は、「この会社は、労働法や人間性を無視した会社である」と説明しました。

裁判の展開に影響も

 この「勧告書」により、会社ぐるみの不当労働行為性がより明らかになり、現在係争中のロックアウト解雇撤回裁判、そして賃金減額撤回裁判の今後の展開に大きな影響を与えることは必至です。
 社員のみなさん、退職勧奨があっても安易に会社を辞める必要はありません。また、本年4月の賃金減額はありませんでしたが、昨年の減額分を取り戻すため、組合に入って一緒にたたかいましょう。個々人が提訴し、勝訴しなければ、減額分を取り戻せません。

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2263号-1面 勧告書

日本IBMグループ 新入社員のみなさんへ

日本IBMグループ
新入社員のみなさんへ

「真意」見極める力をつけよう
組合加入お待ちしています

全日本金属情報機器労働組合
日本アイビーエム支部

中央執行委員長 大岡義久

 日本IBMグループに入社した皆さん、おめでとうございます。それぞれが夢と希望に胸を膨らませていることでしょう。皆さんが入社することで、職場は活性化し成長していくものです。若さとは柔軟さがあり、成長が大きいということです。新しい意見も柔軟に聞き入れることができます。しかしその物事の「真意」がどこにあるのか見極める力が求められます。
例えば日本では今、いくら働いても残業代が支払われない法律の制定が進められ、財界は年収400万以上の労働者への適用を目指しています。この法律ができれば日本で働く労働者は、今以上に長時間労働に追い込まれます。現在でも日本の労働者は世界的にみても働き過ぎなのです。「成果に応じた賃金が支払われるのが狙いだ」と説明されていますが、よく考えてみましょう。成果とは会社が好きなように決めるのです。まるで残業代をゼロにすれば、成果に応じた賃金が支払わるかのような幻想を振りまいています。残業代をゼロにしてもあなたの賃金が上がる保証はありません。
 日本IBMでは、現在、多くの社員に対し裁量労働制を適用しています。当初、「勤務時間帯は固定されず出勤・退勤の時間は自由に決められる新しい働き方である」としていました。一方で個人の裁量はほとんどなく、残業代の支給を逃れ、人件費削減を図る企業側のエゴイズムであるとする批判が出ています。
 すなわち裁量労働であっても、残業代ゼロでも極端な成果主義のもとでは、健康をそこねるまでの過重労働が存在します。そこには若者を長時間労働に追い込み、病気になれば使い捨てにするブラック企業の匂いが漂うのです。
 私たち労働組合は、誰もが安心して働ける職場を目指しています。まず組合機関紙「かいな」を読み、会社施策の真意がどこにあるのか一緒に考えましょう。そしてみなさんが一日も早く組合加入を決意されることを願っています。
 一日も早く仕事を通じて社会へ貢献できることを心から祈念して、今日の入社式をお祝いいたします。

2263号-2面 組合なんでも相談窓口担当者

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