次なるリストラはさらに陰湿に?

――不満に思ったら、不安を感じたら、すぐ組合に相談を――

組合は、会社の人事・労務がライン専門職にあてた「研修」メールの存在を、添付画像の通り確認しました(画像をクリックすると拡大表示します)。

2009年12月・ラインマネージャ向け「評価研修」のご案内

2009年12月・ラインマネージャ向け「評価研修」のご案内

ご覧の通り、PBC評価面談で「一定分布での低評価の強制」を行うにあたり、不安のあるライン専門職に対し、「外部専門家の知恵を借り」つつ、どのようにすれば「うまくいく」かを修得することを目的としています。

前段の文章においても、一般社員向けには最近見なくなっている「High Performance Culture」の文字が躍っている上、「ビジネス環境が厳しい」こと「だけ」を理由に「厳しい評価分布」を当然のこととしており、2009年度のPBC評価も評価「3」「4」を合わせて15%(もしくはそれを超える)分布となることは想像に難くありません。評価「3」では約10%、「4」では約25%の年収減となり、労働者の受ける不利益はとても「合理的」とは言えないものとなるため、通常に勤務し、まじめに仕事をしていた社員に対し、このような評価をつけることは、たとえ少数であろうとも、到底許されるものではありません。

会社は「割増退職金の原資がない」ため、それに代わるリストラの方法として、時間はかかるものの、ターゲットを確実に追い込み「堕とす」ことができる手法の「開発」に躍起になっています。「評価研修」を実施し「低評価者」を量産しようとする会社の狙いは、「今後の改善や成長に確実に結びつける」ことではなく、「低評価」者を意識的に作り、「業務改善プログラム」を通して「ローパフォーマー」のレッテル貼りを経て、「降格・減給」に至らせることです(【注意】会社は組合との団体交渉の席上、今後はBand7以下の社員が降格する場合、本給の減額を行う可能性がある、と宣言しています!)。

その後の路線としては、以下の二方向が考えられます。

(1) 降格までの過程で、対象社員に大きな精神的ダメージを与えることができた場合:メンタルヘルス不全での病気休職に追い込み、さらに一方的に社員側に不利な条件での「試験出社」プロセスを通してさらにダメージを与えつつ、いたずらに休職期間を延長して「休職期間満了」により「普通解雇」できるのを待つ。

(2) (1) に該当しない社員についても、降格後も執拗に業務改善プログラムを続け、「継続的に業績が悪く改善の見込みがない」と判定して「普通解雇」に追い込む。

すでにPBC評価面談が終わり、「1」「2+」「2」の評価を得た方は「とりあえず」ひと安心ですが、まだPBC評価が終わっていない方は要注意です。また、PBC評価で「3」「4」をすでに言い渡されている方は、上に述べた路線につながるターゲットに指定されています。すぐに組合にご相談ください。

これからPBC評価面談に臨む方へのアドバイスは以下の三点です。

(1) ラインマネージャーも人間です。一対一の面談ではお互いに対等である、という強い気概を持って面談してください。

(2) 自分が達成したことについては(目標通りであるかそれに至らなかったかに関係なく)自信を持ってアピールしてください。

(3) マネージャーが目標設定した内容「以外」のことで評価しようとしたら、あくまでも「目標設定」にあることがらについて評価するよう強く言い切ってください。

そして、PBC評価が「3」「4」となってしまい不満な場合には、

(4) PBC評価について納得していないことを評価面談についての社員コメントに明記の上(すでに出してしまった場合はラインあてこの内容でメールを送付)、PBC文書のハードコピーを取って、至急組合にご相談ください。相談は、メールフォーム組合なんでも相談窓口担当者への電話にて受け付けています。

会社の思うままのリストラ路線に乗せられることを防ぐいちばんの手段は、組合に加入し団結することです。手遅れになる前に一歩前へ踏み出す勇気があなた自身を救います。評価「3」「4」がついてしまった方、「業務改善プログラム」を受けている方には、一刻も早いご相談をおすすめいたします。

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