【団交報告】 減給でやる気に?

イントラネット発表資料のみ提示

 組合は、5月23日会社と団体交渉(以下、団交)を行い、減給、借り上げ社宅制度の廃止、会社業績スコアなどについて交渉をしました。

減給に根拠なし

 まず、減給について、なぜPBC評価3の人が10%、4の人が15%、さらに3でも前年が3もしくは4の場合は15%の減給になるのか、問いただしました。しかし会社はその理由を明示することができず、減給理由は「ハイパフォーマンス・カルチャーの推進だ」という説明に終始しました。減給することが、社員のやる気を出させることになるのかと質問すると、答えませんでした。
 昨年までは減給対象者はPBC低評価者全員ではなく「マーケットに比べて給与水準の高い社員」に限定していましたが、今年はPBC評価で一律の減給、そしてPIPの結果も考慮されないことの理由についても、会社は回答できませんでした。
 また、減給は7月1日に実施する一方、昇給は10月1日にずらして行う理由を追及しましたが、「昇給はグローバルの方針に従う、減給は国ごとに異なる。日本では就業規則に定められた給与調整の日である7月1日に減給を実施する」との回答でした。「昇給については就業規則に定められた給与調整日を変更してもいいのか」と追及しても、「3ヶ月の遅れは就業規則解釈の範囲内だ」という、就業規則をやぶる回答でした。

借り上げ社宅廃止やめよ

 次に、借り上げ社宅の廃止について質問しましたが、なぜ「古い制度」と判断したかの根拠は回答できませんでした。廃止するにしても、新規受付を中止し契約更新を行わないという方法で、順次減らしていくことが常識的な方法なのに、なぜ一斉に7月31日をもって廃止なのか、会社は説明できませんでした。
 また「日本人社員に対する借り上げ社宅を廃止するくらいなら、まずはアサイニーに対する住宅の提供をやめろ」と迫りましたが、会社は「国をまたいでいますので」という、理由にならない説明しかできませんでした。

利益増えても業績半減?

 賞与計算に使われる会社業績が19と算出された根拠についても、計算可能な説明はされませんでした。会社の説明では、「日本とグローバルとそれぞれの業績で50%ずつが決まり、日本の税引き前利益が昨年の1.8倍になっても目標には到達しなかった」とか「質的な指標もすべて目標を下回り、グローバルの業績も悪かったから」ということでした。「日本IBMの2012年度決算から見て、昨年の40に対して、今年が19である結果は出ない。最終的には、計算結果を無視して、19という数字だけを出したのではないか」と質問しても、会社は「関係部署と相談しないと19という指標が出された理由は説明できない」と逃げました。
 以上のように、会社は、社員に多大な犠牲を払わせながら、イントラネットの発表だけ行い、それに対する納得のいく説明を一つもできないという状態です。
 組合は今後も継続して会社の理不尽な施策に対して、協議を続けていきます。

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