GTSで大規模リストラが実施されようとしています。退職勧奨手法のマニュアルがありますので、その一部を読者へ紹介するとともに、有効な対処のために組合へ加入されることをよびかけます。
決算発表で会社が述べているように、今年は毎クオーターでリストラが実施されています。GTSでは、300名のリストラが行われるとの情報が組合に入っており、特にオペレーションズ部門所属の80人のうち、80%の人員削減が進められる可能性がでてきました。
その退職勧奨の場に向けて管理職に提供される、30ページにもおよぶ「退職勧奨」用マニュアルがあります。そこには実践的な「退職勧奨手法」が書かれています。まず対象者を反応パターン別に分類し、各パターンへの対応が記載されています。
① 従順型(内面では色々葛藤があるので話を十分聞いて受容してやる)
②プライド型(周囲の者たちがどう見るかを客観的に説明してやる)
③なんでもやらせてもらいます型(そんな余裕が会社にないことを伝える)
④理屈型(説明に困ったら「次回に」と言って理論武装し再度試みる)
⑤愚痴型(しばらく黙って聞く。繰り返しになったら「こういうことですね」と先制する)
⑥沈黙型(「不明な点は質問してください、次回に考えを聞かせてください」と拘束する)
⑦感情型(泣き落ち着くまで待つ。いったん席を外す。明確に意思を伝えて、次回に回答するようにと伝える)
⑧感情型・怒り(ひたすら話を聞いて受容する姿勢を示す。相手の言うことが支離滅裂な場合には「こういうことでしょうか」要約し尋ねて整理してやり、落ち着くのを待つ)
そして、目標は100%達成可能であると言い切っています。このようなマニュアルが存在する限り、みなさんが個人で何を言っても退職勧奨から逃れる術はないことがおわかりいただけることと思います。
こんな個人攻撃に対抗できるのは、労働組合だけです。組合に加入して団結し、会社に立ち向かいましょう。
退職勧奨するにあたって、人事部門がおこなっているアドバイスの一部
「今の仕事が無くなっていくということは伝えても良いが、それが理由で退職するしかないということはいってはいけない」 「IBMはハイパフォーマンスを推進するために、今後パフォーマンスがあがらないと思われる人のためにプログラムを提供している」 「毎年毎年PIPをやって、給与がさがるよりもいいでしょうと言う」 「キャリア、キャリアといいながら、退職を勧めること」 「日本の整理解雇の要件は満たさないので、キャリア、キャリアといい続けましょう」 「社員から『業績はIBMの環境の責任だ』といわれたら、『同バンド、同一職種との比較なので評価が低くなったのは本人の責任だ』と指摘し、本人ができていると言っても、『相対評価でもっとよくできた人がいるので、評価が低くなっている』と説明する。」 |