キンドリルジャパン 大丈夫なのか

 日本IBMのインフラストラクチャー・サービスが分割されてできる日本の法人名が「キンドリルジャパン」、その百%子会社2社の名称がそれぞれ「キンドリルジャパン・テクノロジーサービス」と「キンドリルジャパン・スタッフオペレーションズ」であることが発表されました。そこで、この間に組合が会社と団体交渉をして得た情報などをもとに、この会社分割の懸念点を以下に解説します。

将来は大丈夫なのか

 上図は米国IBMのアニュアル・レポートをもとにして組合が作成した各部門別の2016年から2020年までの売上推移です。
 インフラストラクチャー・サービスとして分割される部門は上図で「GTS(IS)」と表示されている部門です。これを見ると、2016年には世界全体で3兆円近い売り上げがあったのが、年を追うとともに急降下して2020年には2兆円を下回っていることが分かります。
 その一方でIBM本体に残る予定のコグニティブ部門やGBS部門、システム部門などは売上増あるは売上微減に留まっています。
 これでは不採算部門を切り離して本体を救う分割なのではないか、という疑念が出てきます。日本IBMではこの部門の売上は世界と比較して堅調に推移していますが、それでもグローバルから見れば売上に占める割合は2割に満たない規模です。万が一キンドリルのグローバル本社が倒産するようなことになれば、キンドリルジャパンもひとたまりも無いでしょう。
 会社は営業体制を変えてマルチベンダー化することで売り上げを増加に転じさせるとしています。そうであれば、営業人員の増強やマーケティング体制の強化が必要になってきます。組合は3~5年の事業計画を提出し、営業部門、マーケティング部門、研究部門の増強計画を説明することを求めています。

子会社の扱いについて

 「キンドリルジャパン・テクノロジーサービス」と「キンドリルジャパン・スタッフオペレーションズ」に「会社分割」の形で労働条件を承継しながら移籍できるのはIJDSとISOCからだけであることが分かりました。
 残るCSOL、IGSCH、TSOL、ISEからは、いわゆる転籍、すなわち一旦会社を辞めてから先方の会社に入り直す形になります。正しく同意が取られるのか、労働条件に不公平が無い形で転籍が行われるのか、注視する必要があります。

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