組合要求が実現

給与位置がわかった

 

 組合が長年取り組んできた要求内容がこの春闘のたたかいの中で次々と実を結んでいます。以下にご紹介します。

喜びの声続々と

 まずひとつはハラスメントとのたたかいです。この間、多くの方から相談を受け、団体交渉で協議してきました。これによりパワハラが止まったと、たくさんの喜びの声をいただきました。
 さらに、パワハラ賃下げについても組合は早い段階から反対を表明し、過去2回にわたる裁判で得た会社との協定をもとに団体交渉を進めた結果、今年も賃下げされた組合員は一人もいませんでした。

給与位置がわかった

 ついに会社が給与レンジとPMRを開示しました。給与レンジとは自分が属している職種・バンドの給与(リファレンスサラリー)の上限・下限のことです。PMRとは自分の給与レンジの中央値からのずれのパーセンテージを示しています。自分の給与(リファレンスサラリー)が中央値と同じなら1.0になります。
 これらの値は交渉の際に重要な指標となるため、組合は長年にわたって会社に要求し続けてきましたが、ついに要求が実現しました。組合は9月1日付賃上げ交渉についてはまだ妥結していません。これらの指標をもとに組合員ひとり一人について交渉を継続しています。

有期労働者の差別禁止

 2018年7月に働き方改革関連法が成立しましたが、このとき「同一労働同一賃金」を求める大きな社会運動の盛り上がりを受けて、パートタイム労働法が「パートタイム・有期労働法」となり、有期労働者の不合理な待遇が禁止される法律が成立しました。
 このことは組合要求と大きく関連しています。有期労働者の中には定年後再雇用者も含まれているからです。組合はシニア契約社員の処遇改善の一環としてこの社会運動に当初から参加してきました。この法律の施行は2020年の4月です。シニア契約社員の契約更新は年度単位ですから、会社はこの12月の更新での契約内容が違法とならないようにしなければなりません。

AIツールは何のため

 今年の賃上げに際しては、情報開示が増えた一方で新たな問題も出てきました。その一つがAIツールであるIBMコンペンセーション・アドバイザー・ウィズ・ワトソンの使い方の問題です。会社がリンクで紹介したサイトにはマネジャー向けと一般社員向けの紹介ビデオがあります。
 一般社員向けの紹介ビデオには、マネジャーが見ている画面に個々の社員の給与に関する11項目の情報が一目でわかるように網羅されています。
 紹介ビデオは、一般社員の役を演じている人がマネジャー役の人からこれらの情報を使って十分な説明を受け、自分の給与に関する疑問がすっかり解消されたような満足な顔をして終わります。
 ところが組合が団体交渉で会社に確認したところ、意外な答えが返ってきました。以下にご紹介します。
会社 当該ツールに示された一つ一つの情報をそのまま社員に開示することを前提としていない。
組合 あのビデオはそのようには見えないが。
会社 給与調整は職務内容、スキル、業績、給与の競争力などを総合的に勘案して決定する。今までもそうだし、これからもそうだ。
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 社員の皆さん、ビデオを見た上で、右記の会社の答をどうお感じになるでしょうか。是非組合サイトからご意見を投稿してください。

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