記者会見で退職強要を告発

記者会見で退職強要を告発

2015.03.03 記者会見

組合は3月3日、厚生労働省で記者会見を行い、早期退職に応じなければ解雇だと言われた面談の録音を公開しました。その社員は2月18日午後4時、面談に呼び出されました。上司は「別の道に行ったほうがいい」と退職するよう求め、社員の返答をさえぎって、「受けない場合は、解雇状態になる」と脅迫しました。

会社「退職勧奨を受けない場合には解雇になる、というようなお話しはしていない」

組合は2月27日に会社と団体交渉を行ない、その社員に対して脅迫行為を働いたことに対する謝罪を求めました。ところが、会社は3月2日に「退職勧奨を受けない場合には解雇になる、というようなお話しはしていない」と返答したため、録音を公開しました。

録音では、その社員が「ロックアウト解雇ですか」と問いただすと、上司は「そういうふうにならないように次の会社を紹介してあげるのでどうですか」と言い、ロックアウト解雇を否定しませんでした。

会見で組合は「合法とされる退職勧奨のレベルを超えている」と指摘し、さらに担当弁護士は「これは違法であり、損害賠償の対象になる」と説明しました。

以下に録音の書き起こしを掲載します。
2015年2月18日(水) 16:00~
Aさんとその上司(3rd Line)との面談録音書き起こし

コンコン (ドアをノックする音)
Aさん: はい
上司: あ、どうも、すいませんね。
えっとですね。ちょっとあまりいい話じゃないのかもしれないんですけど。
評価の話とか聞きましたかね。
Aさん: ○○さんから金曜日に多少は聞きましたよ。
上司: はい、はい、はい、はい。
今までの3年の評価から見ると、会社としては別の道に行ってもらった方がいいんじゃないのっていう話が出ているわけで。それにあたって、ま、追加のお金は出しますんでっていゆう話が来ていて、どうですかっていう話です。
受けた方がいいですよ、という話をしに来ました。というのが正直なところです。
もし受けられるという話であれば、条件等についてもお話させていただくということです。
Aさん: そうですか。受ける、受けないは・・・
上司: (Aさんの話をさえぎって)
(大きな声で) 受けない場合は! 受けない場合は、もう会社としても居てもらえないという話で、解雇状態になってしまいます。
Aさん: 解雇状態? 解雇状態というのは?
上司: 解雇になる。
Aさん: というと?
上司: 解雇。追加のプレミアムが無い状態。通常解雇状態になる。
Aさん: 3月末でということですか?
上司: はい。
Aさん: 解雇の意味というのは? どういうことですか? 業績が悪いからという意味ですか?
上司: ああそうなりますね。
Aさん: 受ける、受けないにかかわらず、3月末で私のIBM生活は終わりと言うことですか?
上司: っていうのか。自分でさっきの条件のもとで3月末で辞めていただくか。追加退職金プラスアルファっていうのを用意させていただいてっていう。
Aさん: 解雇というのはよく分からないんですけど。
上司: 今プレミアムを持った形で辞めていただくと、自己都合退職。解雇になっちゃうと会社都合退職ということになって、履歴書にも自己都合退職と書けない。
Aさん: 解雇というのは3月末で解雇ということですか?
上司: 3月末に。
Aさん: それはいつまでに決めればいいですか?
上司: いつまでというのは?
Aさん: 受けるか受けないかの返答はいつまででしょう?
上司: 今出せませんよね?
Aさん: そうですね。即答はできないです。
上司: いつまでだったらできます?
Aさん: 家族とも話さないといけないですし。解雇というのは今いちわからないです。ロックアウト解雇ですか?
上司: そういうふうにならないように、会社は次の会社を紹介してあげるので、どうですかという話をしてるだけです。
Aさん: よくわからないんですが、もし退職を希望するのであれば、いつまでかに表明しない限り条件を教えていただけないと。
上司: 今でも条件は出せますよ。その方向で行くのであれば。方向性をはっきり・・。
Aさん: 家族とも話をしないと・・。
上司: ああ了解。

 

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。