「IBM中央団体交渉」報告

BAND6でも10%」減給、団体交渉で問題続出

7月3日に、組合は会社と団体交渉を行いました。今回は、7月1日付けの給与調整、部門解散問題、IGASの株式譲渡問題について、当該社員も参加し、交渉を行いました。

◆大多数が昇給停止◆

組合は今回大多数の社員が昇給停止とされたことと減給対象者が急増したことについて追及しました。これに対し、会社は明確な回答を避けようとしたため、組合は減給の是正を求めるとともに「全社の減額調整対象者の人数、平均減給額、平均年齢」のデータ開示を要求しました。
また、会社は、全社員の昇給停止を通知している一方、「会社が必要と認めたビジネス上必要なスキル分野において、相対的に給与水準が低く業績の高い社員」に昇給を行うことがあるとしています。
このため、組合は「全社の臨時昇給調整対象者の人数、平均昇給額、平均年齢」のデータ開示を要求しました。
前回までに要求した会社回答が不十分であるため、改めて2011年度会社業績について質問しました。
会社は「労働条件に関わるものとして、売上高、経常利益、税引き前当期純利益」を回答しました。組合は会社回答を受けて特別損失、キャッシュフロー計算書の開示も要求していきます。

◆懲罰的減給撤回せよ◆

根拠なく低業績・低評価とされ、さらにこれを理由として10%減給とされている、バンド6社員がいることが会社側提出の資料でわかりました。組合は10%もの減給は労働法上の懲罰であることを指摘し、抗議するとともに懲罰的10%の真の理由と根拠の説明を求め、減給撤回を要求しました。

◆範囲未達は昇給を◆

会社提示資料の中に、バンド相当の給与範囲の最低限にも達していない社員がいるにもかかわらず、昇給者としてリストアップされていないことがわかりました。これに対して、該当者すべてに臨時昇給を行うように要求しました。

◆不誠実団交やめよ◆

組合の要求に対して会社は「確認する」などの返答を繰り返すだけで、団体交渉が遅延される傾向があります。
また、賃金確定の期日に間に合わないような日程で団交を進めようとします。組合はこれらの姿勢に強く抗議し是正を要求しました。さらに、会社が「減給決定は所属長の判断」と主張して会社説明が不十分なため、所属長の団交出席を要求しています。
会社は頑なにこれを拒否していますが組合はこれを不誠実団交と指摘し、再度、所属長の出席を要求しました。

◆部門解散他にも?◆

テクノロジー開発・デリバリー部門解散では、組合は当該組合員には退職勧奨を行わないよう要求しました。
さらに組合は他の部門でも解散があるのか質問しましたが、会社はこれには回答しませんでした。

◆出向命令書を出せ◆

組合は、日本IBMからIGASへ出向している社員が事前説明なしに、突然JLL出向の署名が要求されてきた事に対し、困惑していることを伝えました。
通常、完全子会社ではない会社への出向については出向命令書を発行していることを組合は指摘しました。
これに対し会社は「出資比率の変更に関して、100%子会社への出向とは異なるとのことについては、社内で見直しているが、今のところは、就業条件は変わらない。」と回答しました。

組合は、個別社員の減給理由について徹底的に追及し、減給撤回を要求しています。減給を通達された方は、ぜひ組合へご相談ください。

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