労組の闘いは、私たちの生活を守るだけでない

春闘アンケートに寄せられた意見を掲載いたします。
原文のまま掲載いたします(*企業名は略させていただきました)
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派遣社員として働いている者です。
私には前職でリストラ経験があります。そのため、リストラにより、色々な方の人生が理不尽に狂う様をこの目で見てまいりました。
その経験から、貴組合が戦うことは社会的にとても意味のあることと考え、いつも関心を持って活動を拝見させていただいています。
僭越ながら私のささいな経験から申し上げれば、過剰なリストラ、従業員に対する異常なまでの心理戦による圧力、収益分配の抑制は企業の衰退に必ず繋がります。
(*会社名略)・・・などの品質保証に関する虚偽事件はいずれも利益のために自社製品の品質低下に手をつけて社会的信用を大きく崩した事件です。
人件費を削減しきった時、たいていの企業は必ずといっていいほど品質に手をつけます。
そして己を振り返ることなく、起こった事件・事故を現場だけのせいにしようとしたり、その場だけを言い逃れしようとしたり、責任の所在をあいまいにしようとする、という無責任で恥ずかしい行為に出ます。
残念ながらかつて私が働いていた会社もそうでした。
政治家がらみの金権体質で、利権と利益ばかりを追求し、本当に利益を生み出していた社員までを大幅リストラで強制的に退職させた挙句、安全性を損なった設計の製品を、設計書や報告書をごまかして提供しました。そして、ちょっとしたほころびからそれが世間に公表されることとなり、問題となって社会的信用を失い、顧客に多大なる迷惑をかけ、大幅な減収を余儀なくされ、ついには会社として存在できなくなりました。
会社が存続できなくなった原因の根幹は、私はあの時の過剰なリストラにあったと今でも思います。
…そして残念ながら、IBMがしている退職強要やパワハラのやり方は私の経験したものと全く同じなのです。
同じ道をこの会社も歩むのか…IBMのような世界的に名の知れた会社が事件を起こしたら…と、その影響力を考えただけでとても恐ろしいです。
雇用を守ることは、必ず会社を守ることに直結します。私はそれを体感してまいりました。
IBMの労組の皆様が、このように頑張って企業側と戦ってくださることは、皆様の生活を守るだけではなく、今まで色々な企業が起こした事件の予防となり、顧客の利益、ひいては社会の利益を損なう予防となり得ます。
しがない派遣社員で、お力にはなれない立場ですが、皆様の活動の成功をお祈りいたします。
戦いはとても苦しいと思いますが、どうぞ頑張って、勝ってください。
最後に、私のような派遣社員の意見まで吸い上げてくださる機会をいただきました事に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
                                              以上
春闘アンケートへのご協力ありがとうございました。

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